曹店長は、「簋街の主要客層は若者だ。彼らはここでは普段つけている仮面を外して、本当の自分をさらけ出すことができる」と指摘する。
また平日の場合、深夜まで残業をしている一部の若者たちにとって、深夜食堂が彼らの食糧「補給ステーション」としての役割を果たしている。西単約飯街は、まさにこのような場所の一つであり、ここの軽食は、「食べる時間は短くてすみ、安くて、速い」を特徴としている。
簋街の胡大本店は午後10時でも空席なし。
北京に住むフリーランスの暢暢さんは、「場所によっては深夜食堂はまるで北方の小都市の賑やかなナイトマーケットのようで、活気に溢れ、人々はこうした付き合いを通じて日常のストレスを解消している」と述べた。
北京市は今年7月、「北京市のナイトタイムエコノミーのさらなる発展による消費拡大の促進措置に関する通知」を発表し、深夜食堂を売り物とする飲食エリア10ヶ所を打ち出した。また同市はそれに先立ち今年3月にも「2019年度商業流通発展プロジェクトの申請に関する通知」を発表しており、「深夜食堂」に関する補助基準をいっそう細分化し、深夜食堂を売り物とする飲食エリアごとに最高500万元、深夜食堂1店あたり最高50万元の手当を拠出することを決定している。
政策面での支援が強化されるのに伴い、深夜食堂はあちこちで顕著な発展ぶりを示している。大きいものでは特色を備えた飲食街から、小さいものは麻辣湯のレストランといったように、いずれも「深夜食堂」をそのスローガンとして打ち出している。ある飲食検索アプリで、北京にある深夜食堂を検索すると、129件の検索結果がヒットした。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年11月20日