「孤独を癒すペット経済」 中国2019年の規模は2020億元に (2)

人民網日本語版 2019年12月12日11:22

また一方で、「かわいい」ことは人に愛される天賦の才能であり、生まれながらかわいいペットたちは不思議な「社交性」を備えており、遠くから見守ることもあれば、一緒に経験したり交流したりする役目も果たしてくれる。

猫や犬を飼い始めると、「写真を次々アップする人」になりやすい。またモーメンツで9分割写真のペットの姿を見ると、「いいね!」を喜んで押すようになる。

団地で犬を散歩させていると、犬は知っているが飼い主は知らないという状況がしばしば発生する。「そちらが白ちゃんの飼い主さんでしたか」とか、「花ちゃんはおたくの犬だったんですね。うちの白は花ちゃんと遊ぶのが大好きですよ」とかいった短い会話を経て、知らない人同士があっという間に「犬友」になる。

「シングルだが孤独はいや」という若者にとって、若者は「愛の投資先」であり、暮らしのわずらわしさから一時的に逃げ出したいときの温かな避難所だ。

医療と食品が主なペット出費

飼い主たちはペットを「子供」と考えており、「子供」が病気になれば、「パパ」も「ママ」も大慌てだ。

国聯証券のまとめた研究報告では、全体としてみると、ペットが病気になると1回あたり平均500元前後の出費になる。医師の診断と検査には基本的に100元以上かかり、手術をすれば5千元を超えるという。

病気は毎日のことではないが、食事は毎日必要だ。

今年の「ダブル11」で人気の高かった輸入商品をみると、キャットフードが乳幼児用粉ミルクを抜いて1位になった。また5大人気輸入ブランドのうち、ペットフードブランドが2つを占めた。

言及すべきなのは、ペットフードの中でも健康食品のニーズが新たに増加したことだ。ペットと飼い主の関係がより親密になり、飼い主はペットの健康をますます重視するようになり、ペットの健やかな成長のためにコストを払いたいと考える人が多くなった。

「ペット経済」が台頭! 1千億元市場はどこへ向かう?

今年7月、価格25万元とされるクローン猫「ガーリック」が誕生した。飼い主は、「後悔していない。ガーリックは自分の心を託す存在」と語った。

この出来事は中国ペット市場がもつ巨大な利益の可能性を映し出した。誰もが金に糸目をつけずにクローン猫を望むわけではないものの、ペットの衣食住・移動と人間の感情的ニーズを強調することが、これまでずっとペット産業の泣き所だった。

光速中国基金の張怡辰さんは、「新しい若者層(成長市場)にサービスを提供する能力と長期的に業務を成長させる能力が非常に重要。国内ペット産業の『雪の斜面』はだいぶ長くなったし、『降雪』の厚みも十分だ」と述べた。

同「白書」は、ペットの飼い主の46.9%が、「ペットを連れて出歩くのは大変」と困っているところから、ペットも入れるレストランが機運に乗じて誕生した。ペットの同伴可能なスターバックスが広州や深センなど多くの都市に進出した。店内の設計では清潔をキープしやすく爪に引っかかれても大丈夫な材料を使用し、座席の床に近い部分にリードやフックがある。北京に複数店舗を展開するザ・ラグは、ペットと一緒に食事ができるだけでなく、ペット用のメニューまである。

現在、「擬人化した」ペットそれぞれの個性に合った消費も勢いよく発展中だ。トリミング、シャンプーだけでなく、「アートフォト」、「エステ」もあり、ペット産業の4S店(ディーラー)も拡大中だ。

オンラインで他人のペットを眺めるのはインターネット時代のペット経済の新たなマーケティングモデルだ。微博(ウェイボー)では、「▼▼(女へんに丑)と端午」や「阿D」といったペット界のネット有名「人」がおり、ブロガーはソーシャルプラットフォームでペットの写真やブログを共有し、広告やペットのキャラクター化で利益を上げる。

ニャン星人・ワン星人たちが放出し続ける戦闘力は「ペット経済」の発展を顕在化したものであり、彼らはみなトラックを走り始めたばかりだ。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年12月12日

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