南極海の海域「Cosmonauts Sea」(以下「同海域」)で科学観測任務を実施中の中国第36次南極科学観測隊は、極地科学観測砕氷船「雪竜2」号が装備している長さ22メートルのピストンサンプラーを初めて使用し、極地海域で柱状沈積物の試料採取を行い、長さ18.36メートルの海底沈積物試料を採取した。中国が南極海でこの長さの沈積物試料を採取したのは今回が初めて。新華社が伝えた。
試料採取の現場責任者で、自然資源部(省)第一海洋研究所研究員の陳志華氏は、「分析により得られた試料の粒度、鉱物、元素、同位体及び構成成分などは、より遠い古代環境と気候の記録を知る上でプラスになる。南極の大陸氷河、底層水、気候変動などの問題を解明する上で重要な意義を持つ」と述べた。
同海域は国際的に科学的認識が不足している海域だ。第36次南極科学観測隊首席科学者の何剣峰氏は「『雪竜2』号の体系的な調査により、同海域への認識を深め、南極海の世界的な気候変動における役割への理解を深めることができる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年12月19日