中国初のロボット補助全脳血管造影手術が成功

人民網日本語版 2020年01月06日13:12

首都医科大学付属北京天壇病院が明らかにしたところによると、中国初のロボット補助全脳血管造影手術がこのほど同病院で成功した。同手術の主役は、中国が独自開発した低侵襲血管介入手術ロボットの「魯班」だ。医師はコントロールルーム内で「魯班」を遠隔操作し、陝西省の女性患者の左・右頸動脈、鎖骨下動脈、椎間動脈などの血管の造影手術を正確に実施した。科技日報が伝えた。

脳血管造影手術は、造影剤を動脈に注入し、脳内の主要血管の形態や部位、分布、ルートを動的に表示できるX線検査技術で、脳血管疾患の検査、特に動脈瘤、動静脈奇形などの性質・位置の特定と診断に広く用いられている。医療スタッフは通常、同手術の一部始終で放射線を浴びる。厳重な防護措置があるが、長期的にこの活動に従事すれば一定のリスクが存在する。ロボットの加入により、医療スタッフは放射線のリスクを回避できる。

「魯班」は同病院の李佑祥教授の臨床研究チームが北京理工大学の肖楠教授のロボット技術チームと協力し、中国科学技術部(省)の「血管内介入手術ロボットの臨床応用研究」国家重点研究開発プロジェクトの支援を受けて開発した、完全に独自の知的財産権を持つ低侵襲血管介入手術ロボットシステムだ。プロジェクトの実施において、同一構造・複数の機械によるワイヤー受け渡し、無菌隔離非固定伝動などの多くの低侵襲介入手術ロボットのキー技術の進展が実現された。

同成果は、独自開発された低侵襲血管介入手術ロボットが間もなく臨床応用され、低侵襲介入診療における高品質介入医療資源の不足を緩和し、中国・先進国間の技術的格差を縮小することを意味する。

李氏によると、同ロボットの現在の操作範囲は主に、手術室の外に限られている。5G技術の発展に伴い、血管介入ロボットは地域を跨ぐ手術を実現することができる。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年1月6日

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