ゴーン被告はどうやって日本から逃亡したのか?

人民網日本語版 2020年01月03日13:43

日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(65)が日本からレバノンに逃亡した経緯に、多くのメディアが注目している。新華社が伝えた。

ゴーン被告は保釈中で、パスポート3冊は弁護団が管理していた。日本とトルコのメディアの19年12月31日付の報道によると、「協力者」の支援を受け、別名でレバノンに入国したという。

偽造パスポート?

ゴーン被告が12月31日に、「私はレバノンにいる」との声明を出したのを受け、ゴーン被告の弁護人の弘中惇一郞弁護士は取材に対して、「報道以外のことは私も知らない」とした。

弘中氏によると、保釈の条件に基づき、ゴーン被告のフランス、ブラジル、レバノンのパスポート3冊は弁護団が管理していた。

レバノン系でブラジル出身のゴーン被告は、フランスとレバノンの国籍を両方持っている。

日本の地裁は保釈条件として、海外渡航を禁じていたほか、妻との面会や電話にも地裁の許可が必要としていた。ゴーン被告の妻は現在、レバノンに住んでいる。

弘中氏は取材に対して、「ゴーン被告は12月24日に当弁護士事務所で妻と電話した。私がゴーン被告に会ったのは25日が最後だ」と説明した。

NHKは日本とレバノンの情報筋の話として、日本の出入国在留管理庁にゴーン被告の出国記録はなく、協力者の支援により、首都ベイルートの空港から別名でレバノンに入国したと見られると報じた。

楽器の箱に隠れて逃亡?

フランス紙「Les Échos」などの報道によると、ゴーン被告は恐らく、トルコを経由して、プライベートジェット機でベイルート・ラフィク・ハリリ国際空港に向かい、12月29日の夜遅くに到着したと見られる。

レバノンのテレビ局MTVの報道によると、ゴーン被告は楽器の箱に隠れて、日本の地方の空港からトルコの首都・アンカラを経由し、ベイルートに到着した。そして、民間警備会社のようなグループの支援を受けて逃亡し、レバノンに入国する際は、フランスのパスポートを持っていたという。

しかし、MTVは情報源を明らかにしていないため、報道の信ぴょう性は不明。この報道の内容に対する他からの反応も今のところない。

日本の外務省幹部は12月31日、取材に対して、「日本とレバノンは犯罪人引渡条約を結んでいないため、レバノンの同意がないかぎり、日本への引き渡しは不可能」と説明した。

フランスのアニエス・パニエ=リュナシェ経済副大臣は12月31日、ゴーン被告が日本を発ちレバノンへ向かった一件を報道を通じて知ったことに触れ、「非常に驚いている」としたうえで、「誰も法を免れることはできないが、ゴーン被告はフランス国民として領事支援を受けることができる」との見方を示した。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年1月3日

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