清華大学のロボットバンド発足 開発チームの平均年齢30歳未満

人民網日本語版 2020年01月06日14:54

清華大学は先月、微博(WeChat)公式アカウントで「墨甲」バンドの演奏の動画を公開した。中国新聞網が伝えた。

動画の「演奏家」たちはみな、きらびやかな唐の衣装を身にまとっている。竹笛担当は「玉衡」、箜篌は「瑶光」、排鼓は「開陽」で、そして司会の「小灯籠」がいる。

「演奏家」たちは音楽のリズムに合わせて頭や手を動かす。バンドが演奏するのはいずれも中国風の曲だ。ただし動画の「演奏家」たちはいずれもロボットだ。

ロボットはどのように演奏するのだろうか。

「墨甲」バンド首席科学者で、清華大学美術学院情報芸術設計学科准教授の米海鵬氏によると、これらのロボットの演奏メカニズムは人の演奏と一致する。「例えば竹笛を演奏するロボットは息を吐き、指で穴を押して音を出す。横笛の穴は人の口の下に位置するが、ロボットの口の位置はこの方法では息を吐くことができない。そのため我々は改造を行い、空気を吸う装置を横にし笛のそばに置き、横から空気を吸うことで人の口の機能を模倣した」。

箜篌と排鼓の「演奏者」も同じことだ。ロボットは演奏中に実際に弦を弾き、太鼓をたたかなればならない。

当然ながらこのような演奏には、人と異なる部分もある。例えば「瑶光」が箜篌の弦を弾く場合だ。観衆はロボットが同時に31本の指を持つと理解すればいい。すべての指がそれぞれ弦を弾き、いかなる時であっても同時に十数本の弦を弾くことができる。

「私は昔、日本で留学・勤務していた。2012−13年に、日本のロボットバンドの研究開発活動に加わるチャンスがあった。当時のバンドはロックミュージシャンで、3体のロボットが演奏を行った。しかし私は中国の伝統文化、伝統音楽の方が好きだった。私は当時から、中国風の音楽をロボットに演奏させられないかと考えていた」

2018年に条件が整うと、米氏は清華大学の教員・学生及びOBを中心に、7人のチームを組んだ。その中には人物彫刻の専門家、クラシックの愛好家、さらにロボット技術の研究者が含まれた。米氏によると、開発チーム全体の平均年齢は30歳未満だった。

「墨甲」バンドは現在、どの程度のレベルに達しているのだろうか。米氏は「理論上、曲を特殊なフォーマットで与えれば、1分でマスターできる」と答えた。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年1月6日

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