核酸検査者に迫る!ウイルスに最も近づく人々

人民網日本語版 2020年02月10日12:13

ウイルスが「目の前」に迫り、ウイルスを「手に握り」、ウイルスに「取り巻かれる」。ここは安徽省阜陽市の疾病予防管理センター新型ウイルス実験室だ。現在では、この人口1000万人の都市で最もおろそかにはできない場所でもある。新華社が伝えた。 

ウイルス核酸検査グループ長の卜戈氏と同僚たちはそこで日夜休まず、新型コロナウイルスの核酸検査をすでに20日行っている。この極度に張り詰めた静けさの中で、彼らはウイルス核酸に最も近づく人々となっている。

阜陽市で1例目となる新型コロナウイルス肺炎の感染確認には6日かかった。1月15日夜に初のサンプルが送られてきた時、新型コロナウイルスの検査キットはまだ配布されていなかった。卜氏と同僚たちはその他の疑わしいウイルスをしらみ潰しに調べた。インフルエンザ、鳥インフルエンザ、SARS、MERS、RSウイルスなどの病原体はいずれも陰性だった。翌日、サンプルを安徽省疾病予防管理センターに送り届けたところ、新型コロナウイルス核酸検査で陰性が出た。

ウイルス検査を一挙に行うことはできない。卜氏と同僚たちは検査を続け、2種類の検査キット、3種類の核酸抽出方法を使い、比較対照しつつコロナウイルス核酸検査を行った。1月22日午前5時、患者からのサンプルの核酸検査で陽性が出た。省疾患予防管理センターの再検査により、阜陽市で初めて検出された新型コロナウイルスと確認された。

核酸の抽出、体制構築、増幅検出など、秩序正しく見える操作の流れの裏には、危険と希望が共存している。核酸検査においては、痰のサンプルが入った容器の蓋を開け細菌の培養を行う必要がある。振動と高速遠心力処理の際には大量のエアロゾルが発生し、いたるところに危険性が高く、操作を間違えば直ちに感染する恐れがある。

阜陽市疾病予防管理センターの胡允凱センター長によると、サンプルの数が増え続けるなか、感染の疑いがある、もしくは感染が確認された患者に対して3回以上の核酸検査を行う必要があり、実験室の作業は激務だ。しかしこの8時間は「世界から隔離された中で高度に精神を集中させる必要がある」という。

胡氏は「3交代で24時間勤務を続けるのは、サンプルを早急に明らかにし、患者の感染確認、治療及び濃厚接触者の追跡・隔離に根拠を提供し、時間を稼ぐためだ。現場で働く医療従事者は努力により『在庫』を減らし、疾患の予防管理は『増加』の抑制に取り組むことだ」と述べた。

この新型コロナウイルス実験室は8日現在、すでに800件近くのサンプルの検査を終えている。さらに多くのサンプルが次々と送り届けられてきている。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年2月10日

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