国際民間航空機関(ICAO)は、現在一部の国が国際航空路線を運行停止させるなど過剰な措置を講じていることに対し、新型コロナウイルス感染状況をめぐる指導意見を発表し、世界保健機関(WHO)のガイドラインを遵守するよう各国政府および航空会社へ呼びかけた。
ICAOはその指導意見において、「新型コロナウイルス感染の拡大を恐れるあまり、各航空会社がフライトキャンセルや路線変更などの対応策を講じる事例がますます増加している。適切なリスク評価が実施されていないという現状のもと、WHOとICAOが示したガイドラインを上回るような過剰措置を講じることで、無用なマイナス影響が生じる恐れがある。特に、国際航空ネットワークにかなり依存している弱者層や孤立者層が由々しき事態に陥る可能性が高い」と指摘している。
また、指導意見によると、WHOのガイドラインは、専門家の意見と信頼性の高い情報を基礎に作られており、関連する健康リスクや渡航リスクを考慮に入れ、持続可能かつ相互支持を実現する国際環境を維持することを目的としている。ICAOは、各国政府と航空各社は現状を踏まえ、渡航・衛生に関するWHOのガイドラインを理解かつ遵守することを求めるとしている。
WHOのテドロス事務局長は、4日に開かれた「新型コロナウイルス技術報告会」において、「旅行や貿易を不必要に阻害するような『国際衛生条例』に合致しない制限措置は必要ない。国際社会はパニックに陥る必要はない。感染症予防・制御の『好機』を逃さず、団結して感染拡大を食い止めよう」と再度呼びかけた。(編集KM)
「人民網日本語版」2020年2月8日