中国の貨物貿易の輸出は第1四半期(1-3月)に2けたマイナスに陥ったが、4月には回復して増加に転じた。税関総署が7日に発表したデータによると、4月の輸出は前年同期比8.2%増加した。新華社が伝えた。
データをみると、4月の対外貿易輸出入額は2兆5千億元(1元は約15.0円)で、前年同期比0.7%減少と微減した。うち輸出は1兆4100億元で同8.2%増加、輸入は1兆900億元で同10.2%減少、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は3181億5千万元の黒字で、黒字額は前年同期の3.6倍になった。
1-4月をみると、対外貿易輸出入額は9兆700億元で同4.9%減少し、減少率は1-3月を1.5ポイント(p)下回った。うち輸出は4兆7400億元で同6.4%減少、輸入は4兆3300億元で同3.2%減少、貿易収支は4157億元の黒字で、黒字額は同30.4%減少した。
貿易パートナーをみると、ASEANが引き続き中国の1番目の貿易パートナーの座を保った。1-4月の中国-ASEAN貿易額は1兆3500億元で同5.7%増加し、中国の対外貿易の14.9%を占めた。中国-欧州連合(EU)貿易額は1兆2300億元で同6.5%減少し、対外貿易の13.6%を占めた。中米貿易額は9584億6千万元で同12.8%減少し、対外貿易の10.6%を占めた。中日貿易額は6656億8千万元で同2.1%減少し、対外貿易額の7.3%を占めた。1-4月には中国と「一帯一路」(the Belt and Road)沿線国との輸出入額が合計2兆7600億元に上り、同0.9%増加し、対外貿易額に占める割合は同1.7p上昇の30.4%に達した。
対外貿易のマーケットエンティティをみると、1-4月には、民間企業の輸出入額が3兆9200億元で同0.5%増加して、対外貿易総額の43.2%を占め、前年同期より2.3p上昇した。民間企業は対外貿易の最大のマーケットエンティティとして、その強靱性を十分に示したといえる。
データによれば、1-4月には電気機械製品や衣類などの輸出が減少し、繊維製品の輸出は増加した。具体的な数字をみると、電気機械製品の輸出額は2兆7900億元で同5.9%減少して、輸出の58.8%を占めた。衣類の輸出額は2051億元で同20.2%減少した。同期にはマスクを含む繊維製品の輸出額が2613億元に上り、同5.9%増加した。
対外経済貿易大学国際研究院の荘■(草かんむりに内)副院長は、「4月の輸出が反転上昇したのは積極的なシグナルで、中国経済の強い強靱性と外部市場のメイド・イン・チャイナ(中国製造)に対する強大なニーズを明らかにした。しかし輸出の単月での反転上昇は長期的なトレンドを示すわけではなく、4月の輸入の目に見える減少傾向は懸念される。総合的にみて、中国対外貿易の発展はなお複雑で厳しい情勢に直面しており、対外貿易安定の取り組みを引き続き強化する必要がある」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年5月8日