米イェール大学と中国の曁南大学の研究者が行った新たな共同研究によると、中国の都市封鎖、コミュニティの封鎖型管理、隔離、屋外活動制限などの措置は、新型コロナウイルスの感染ペースを効果的に鈍化させた。新華社が伝えた。
この研究の論文は9日、国際的な学術誌「Journal of Population Economics」(電子版)に掲載された。研究者は今年1月19日から2月29日までの新型コロナウイルスが中国の現地及び都市を跨ぐ感染状況のモデリングを行った。ソーシャルディスタンスの維持などの公衆衛生措置の効果を含むさまざまな社会的、経済的要素の効果を研究した。
研究によると、中国が1月下旬以降に武漢で実施した都市封鎖、各地のコミュニティの封鎖型管理、隔離、屋外活動制限などの措置は、ウイルスの感染ペースを大きく鈍化させた。ウイルス感染は2月中旬に効果的に抑制された。
研究論文は、2月29日の時点で中国で実施された国・省レベルの公衆衛生措置により、湖北省以外で140万人以上の感染と5万6000人以上の死亡を回避した可能性があるとしている。
また研究によると、中国が採用した公衆衛生措置は、ウイルス感染状況を反映する基本再生産数(R0)を1月末の2.992から急速に2月末の1.243に鈍化させ、湖北省以外を0.614に鈍化させた。つまり1月末に1人の感染者が平均でウイルスを3人近くにうつしていたが、2月末には湖北省以外では0.6人にとどまっていた。ウイルス感染が比較的よく抑制された。
研究責任者の1人で、イェール大学世界健康政策・経済学助教の陳望氏は取材に対し、「この研究は、国際社会が中国の感染対策が発揮した効果への理解を深めるためにプラスで、今後の類似した感染症の予防活動の参考材料にもなる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年5月11日