資料写真、然烏湖の風景(4月27日、撮影・詹彦)。
西蔵(チベット)自治区気候センターが16日に発表した「2020年西藏春季気候コミュニケ」によると、1981‐2020年の40年間にわたり、自治区の春季(3‐5月)の平均気温は明らかな上昇傾向にあり、降水量も目に見えて増加している。中国新聞社が報じた。
コミュニケによると、40年間にわたり、チベット自治区の春季の平均気温は、10年ごとに0.28度上昇し、降水量は10年ごとに平均5.2ミリ増加し、日照時間は10年ごとに平均6.8時間減少している。
ただ、今年の春季の西藏の平均気温は4.2度で、例年に比べて0.5度低く、ここ19年で、平均気温が最も低い年となった。平均降水量は100.7ミリで、例年より26.7ミリ多く、ここ10年で最も多い年となった。平均日照時間は728時間で、例年より10時間長く、ここ8年で唯一、比較的に長い年となった。
チベット自治区気候センター気候モニタリング・評価室の首席専門家・卓瑪氏は、「気候の動向からして、今年の春季の気温が例年より低かったのはまれなケースで、西藏の春季の平均気温は依然として明らかな上昇傾向にある」との見方を示す。
そして、「世界で温暖化が進んでいるのを背景に、チベットの春季の気温は明らかに上昇し、降水呈は増加傾向にある。このような、温暖化と湿度が高くなる傾向は、植物の生育期が長くなり、強風や黄砂が減少するため、西藏の生態環境にとっては良い。ただ、気温が上昇すると、スノーラインが上がり、氷河が縮小し、凍土が浅くなるため、氷河融解が加速し、雪が解けて局地的に雪崩や土砂崩れ、土石流などの二次地質災害のリスクが高まる」と指摘した。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年6月17日