創造力とアイディアある配信パーソナリティなら飛び抜けることができる
ライブコマースを人気の競争と言うなら、日々の動画制作は人気の蓄積だと言える。
「ファンを増やすにはやはり動画が大事だ。動画がバズれば、ファンも一気にものすごい速さで増える」。周さんは毎日目が覚めると、「今日はどんな動画を発信しよう?」と考え始める。動画のために今人気のダンスを習いに行き、動画に合わせて流す流行りの音楽を勉強し、しょっちゅう他の人の動画やライブ配信を見てファンを増やすコツを見つけようと努力している。増えたり減ったりするアクセス数に一喜一憂するという。
たとえ500万人のファンがいたとしても、魏さんは「どうやったらファンを増やし続けられるか」と頭を悩ませることから逃れられないという。「2週間の間にほとんどファンが増えなくて、状況はかなり深刻だった……どうやって抜け出すか、今でもよくわからない。ご飯を食べていても、道を歩いていても、ファンを増やすことばかり考え、眠れなくなるときもある。でも次の朝7時に起きてお化粧をして、動画を撮り、ライブ配信をし、それから夜の10時過ぎまで作業をする。今は止まろうにも止まれないという感じだ。これから先はどうなるのかわからないけれど」という。
安さんも同じような状況を2回経験したという。安さんは、「最初はファンが60万人に到達してそれ以上増えなくなった時で、チームのメンバーと72時間の間に1日も休みなしで毎日動画を撮り続け、ずっとどうしたらいいか考えていた。ある日、会社で偶然『店小二』社のシャツを見つけて羽織ってみたら、突然イメージが湧いた。数十元(1元は約15.2円)出して黒布を買って背景にし、レトロなシャツを着て、それまでの『ラップ口調』を『語り口調』に変え、料理の解説を練り上げ、動画のリズム感を強化した。するとファンが一気に100万人に増えたのには驚いた。そうしてしばらくやっていくと、ファンの増加はまた『カベ』にぶち当たった。チームで再びコンテンツのレベルアップをはかり、今ではネットワーク全体で3千万人以上のファンがいる。ものすごく人気者になっても、重荷を下ろすような感覚はなく、かえってプレッシャーが大きくなっていく。考えれば考えるほど、心配が増えていく。本音を言うと、消えるのが恐い……自分にできるのは常に自分を調整して、前に進むことだけだ」と話した。
マルチチャンネルネットワーク企業の社員は、「どれくらいファンがいても、コンテンツの制作や更新を停止すれば、データは下降線をたどる。うちの会社でたくさんのアカウントを育てた結論として、大事なのはアカウント運営の方法論ではなくて、『ネットの感覚』をつかめるかどうかだ。人々が何を見たいのか、何を見たくないのかを理解することだ。これからの競争はきっとますます激しくなる。創造力とアイディアがあるライブ配信パーソナリティなら飛び抜けることができて、もっと遠くまで行ける。人気取りがうまい人が突然出てくるかもしれないが、そういう人は消えるのも早い」と話した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年6月30日