中国の南方エリアの雨雲が黄淮(黄河以南、淮河以北の地域)一帯まで北上し、今後しばらくは、淮河流域で強い雨が降る一方、南方エリアで振り続いた雨は弱まると見られている。ただ、南方エリアの広い範囲では、気温が一気に上がり、猛暑になりそうだ。中国新聞網が報じた。
7月14日、洪水ピークが通過した後の漢口江灘公園(撮影・鄒浩)。
雨雲が黄淮まで北上し、雨脚弱まった南方エリア
20日、中央気象台はついに、1ヶ月以上発令が続いていた暴雨警報を解除し、長江の中・下流の雨脚も弱まり初めている。雨雲が、黄淮、江淮北部、四川盆地などまで次第に北上するにつれて、これらの地域では再び強い雨が降ると見られている。
20日、大規模洪水を防ぐために、淮河の主流にある王家ダムのゲートが開けられ、蒙洼遊水地に一気に流れ出す水。(撮影・張強)。
長江中・下流の雨脚は弱まったものの、安心できるわけではない。重慶市や四川省で降っている強い雨の影響で、長江上流では、新たな洪水発生を防ぐ対策が必要になる可能性がある。
中央気象台の首席予報員・張芳華氏は、「これまでに、長江中・下流地域で降り続いていた雨の影響が残っており、そこに、今後上・下流で雨が降る影響を受けることを総合的に考えると、長江流域では、気象災害が起きるリスクが依然として高い」と注意を呼び掛ける。
7月21日午前8時-22日午前8時の中国全土の予想降水量(画像は中央気象台から)
南方エリアにおける猛暑モードのエリア拡大へ
暴雨が過ぎ去って間もない江南、華南エリアは間もなく、サウナモードに入りそうだ。
7月13日、気温が一気に上がり、「完全装備」で電動バイクに乗る福建省福州市の市民(撮影・李南軒)。
中央気象台は今月20日午後6時時点で、高温の黄色警報を発令中だ。21日の日中、華南中東部、江南南東部、華北北東部などでは、気温が35度以上の猛暑日となると予想されている。うち、福建、江西、湖南、広東の一部の地域では最高気温が37‐39度まで上がり、局地的に40度以上の極暑日となる可能性がある。
22日の日中には、高温となる範囲がさらに北へと広がると見られている。ここしばらくは、雨が続き、気温が上がらなかった上海、南京、合肥、武漢などの地域でも気温が一気に上がり、海南から、江西、浙江、上海などの多くの地域では、「猛暑モード」に突入しそうだ。
特に、福建は省全域が「猛暑モード」に突入し、気象当局の予測では、今後10日間は35度の猛暑日が常態化し、いよいよ蒸し暑い本格的な夏が到来するとみられている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年7月21日