新型コロナ集団感染発生のウルムチが「戦時状態」突入 支援医療従事者が続々現地入り

人民網日本語版 2020年07月20日16:55

7月19日0時から24時にかけて、新疆維吾爾(ウイグル)自治区(新疆生産建設兵団を含む)で新たに確認された新型コロナウイルス感染者は17人だった。現在感染者は47人、うち、ウルムチ市が46人、喀什(カシュガル)地区が1人。現在、無症状感染者は50人で、いずれもウルムチ市。3016人が今も医学的観察を受けている。人民網が各社の報道をまとめて報じた。

現在のところ、ウルムチ市の天山区、沙依巴克(サイバグ)区がハイリスク地区、ウルムチ経済技術開発区(頭屯河区)、ハイテク産業開発区(新市区)、水磨溝区が中リスク地区となっている。

ウルムチ市は「戦時状態」に入ったことを宣言し、新型コロナウイルス感染拡大防止対策が講じられ、多くの人が集まる各種活動が中止となり、コミュニティでは封鎖式管理が実施されている。住民は「一時停止ボタン」を押したかのような生活をおくっている。

「物価は正常で、物は十分にある」

ウルムチ市の地下鉄や公共バスはほぼ運行を停止しており、路上を走る車両や歩行者がほとんど見られず、閑散としている。

ウルムチ市の天山区青年路にある団地・日月星光花園日光小区では、1794世帯、4068人が生活している。住民の食料を確保するために、団地は消毒を実施し、基準をクリアした野菜・果物店、スーパー、薬局14軒を選出。住民が団地から出なくても、生活必需品や薬などを購入することができるよう整えている。

物資の供給を確保するために、天山区は連夜トラック140台を手配して、区全体の野菜供給ポイント120ヶ所に野菜を運んでいる。コミュニティの住民は、「野菜が手に入らなかったり、物価が上がったりするのではと心配したが、全てが通常通りで、価格も普通。物は十分にある」と話す。

現在隔離中の全員のPCR検査が完了

今月17日、ウルムチ市全域で、緊急時対応措置が講じられ、疫学調査と感染源の調査が全力で展開されている。また、感染が確認された患者全員が、必要な治療や医学的隔離観察を受けている。

19日、ウルムチは、集団感染が確認されて以来2度目となる記者会見を開き、ウルムチ市疾病予防管理センターの■宝玲センター長(■は草かんむりに内)が、「今月19日午前8時の時点で、当市の専用施設や自宅で医学的隔離観察を受けている全ての人を対象にしたPCR検査が完了した」と発表した。

支援医療従事者が各地から続々とウルムチ入り

湖北省武漢市から来た、PCR検査を実施する医療従事者が新疆ウルムチ地窩堡国際空港に到着した。

中国国家衛生健康委員会は、PCR検査を実施するために10省・市の医療チームをウルムチに派遣した。18日正午、湖北省の医療チーム21人が先陣を切って到着した。同機が着陸する直前、機内では「南方航空6547のウルムチ国際空港着陸を歓迎します。運航・客室乗務員と、搭乗している新疆ウイグル自治区を援助するためにやって来た湖北省の医療チームに感謝します。また、白衣の天使たちが、流れに逆行して、はるばるウルムチまで来てくださったことに感謝します。皆さんのために同機を運航できたことをこの上なく光栄なことと感じており、この場を借りて、皆さんに最高の敬意を表したいと思います」という管制塔からの放送が流れた。

湖北PCR検査医療チームのリーダーを務める武漢市金銀潭病院検査科の項傑主任は、「ウルムチへの支援者に関する通知が出た後、申込みからメンバー確定までわずか3時間しかかからなかった。湖北省で新型コロナウイルス感染が拡大していた期間、新疆ウイグル自治区は、当省を支援するために、医療チームを合わせて3陣派遣してくれた。湖北省の人々はその恩を心に刻んでおり、今回、ウルムチの新型コロナウイルスとの闘いのために力を貸すというは、道義上当然のことだ」と語った。

同日夜おそく、江蘇省、四川省の医療従事者もウルムチ入りした。そして、19日、山東省、遼寧省、重慶市、吉林省などの医療チームも続々とウルムチ入りした。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年7月20日

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