レストランに入り携帯電話で注文するとロボットが調理を行い、頭上のレールで運ばれた調理済みの料理がテーブルの真上から降りてくる――これはこのほどオープンした広東省のロボットレストランの食事体験だ。新華社が伝えた。
ロボットが外食業に進出するのはもはや珍しいことではなく、その多くが店員の役割を演じている。しかしこのレストランのロボットは炒めもの、広東風焼きもの、スープ、炊き込みご飯など12ジャンル、200種類近くの料理を作ることができる。
広東省仏山市の碧桂園「天降美食」ロボットレストランを取材したところ、2000平方メートルの店内は西洋風ファーストフード、中国風ファーストフード、火鍋、中国料理の4つのエリアに分かれていた。同時に600人近くに対応できる。レストランのキッチンには、ハンバーガー、鍋もの、炊き込みご飯、火鍋など20種類以上、40台余りの調理ロボットが稼働していた。
中国料理エリアの透明なショーウインドー内で、ずらりと並んだロボットがせわしく働いていた。ロボットアームが時々鍋の中にさまざまな食材と調味料を入れて炒め、もやしの炒めもの、肉炒め、広州風チャーハンなどを作っていた。数分で多くの料理が出来上がり、レールで卓上に届けられた。
ロボットレストランで出される料理は炒めものが中心で、複数の単体ロボットが食材の保存から全自動調理までこなすことができる。
ロボット調理師は調理の効率が高い。炊き込みご飯ロボットは1回で24人分を同時に作ることができる。ハンバーガーロボットは20秒で1個出す。アイスロボットは1人前を最速40秒で出す。セルフスチーマーはスマート認証、スマート出し入れが可能で、1人前を12秒で出す。ビーフン・ラーメンロボットは1時間で120人分を出す。
深セン市ロボット協会の畢亜雷事務局長は、「ロボットは外食のシーンで、少なくとも次の2つの分野で人の代わりになる。一つはは物流ロボット、つまり食材や料理を運ぶもので、現在すでに比較的成熟している。もう一つはキッチンのロボット、つまり調理を行うもので、製品が標準化するほど、ロボットによる代替が容易になる。例えばハンバーガーを始めとする西洋風ファーストや、炊き込みご飯など標準化しやすい中国風ファーストフードなどは、ロボットが調理師に取って代わりやすい」との見方を示した。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年8月20日