イーロン・マスク氏の「人と機械の共生」は危険な遊びか? (2)

人民網日本語版 2020年09月03日15:10

AIが人間を打ち負かすようになるのかは、非常に大きな論争の的だ。AIが人間を打ち負かす可能性があるとしても、AIに組み込まれ、脳をコンピューターとリンクさせる方法で人の能力を増強するのが理想的で適切で現実的な方法なのかどうかは、十分に検証する必要がある。予想できる結果の1つは、チップを埋め込まれた人は超人か半超人になるということだ。

マスク氏は、「ニューラリンクのデバイスは『チップを通じて直接音楽を聴く』機能を実現できる」と述べた。またマスク氏は、このデバイスが人体を刺激して、オキシトシンやセロトニン、その他の化学物質を分泌させるかどうか、人体のニューロンやシナプスのように働くのかどうかについて、肯定的な回答をしている。

ニューラリンクのデバイスが人体を刺激してさまざまなホルモンを分泌させるなら、チップを移植した人は何日間も飲食しなくても大丈夫ということになる。兵士なら「鋼鉄の兵士」になり、スポーツ選手なら現在の五輪記録保持者よりも速く、高く、強く動けることになる。問題は、こうしたチップ移植によって超人的な能力を与えられたら、世界の公正と公平をどのように保障するのか、という点だ。

また一方で、デバイスを移植すれば、ほとんどの人は意識や感情がコントロールされることになる。技術によって意識が制御された結果、人々が殺し合ったり、自分で自分を傷つけたり、さらには人類の滅亡につながる可能性さえある。このように考えると、果たして人類はこの技術を必要としているのかどうか疑問がわいてくる。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年9月3日

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