北宋末期の画家・張択端の作品「清明上河図」を、立体的にできると考えたことがある人は少ないかもしれない。最近、ゆっくりと開くと、虹橋などが飛び出してくる「大宋風華:立体<清明上河図>」が予想以上に大きな話題を集めている。この飛び出す「清明上河図」ブックのクラウドファンディングの目標金額は3万元(1元は約15.6円)だったものの、最終的になんと210万元以上が集まった。中国新聞網が報じた。
この立体版「清明上河図」をゆっくりと開くと、図上に描かれた虹橋が飛び出してくる。この橋の上では人々が往来し、川には舟が行き交っている。約1000年前の繁栄した都の街中が目の前に立体的に、生き生きと蘇っている。
飛び出す「清明上河図」を製作したのはデザイナーの王偉さん。コストを考えて、「清明上河図」に描かれているユニークな部分だけを選んで立体化した。同作品は、目玉である虹橋、大通り、城門楼(防御と治安守護のための要塞)を中心に、拡大された船舶や牛車、井戸、診療所、説話、輿などが立体的に飛び出し、当時の様子をよりリアルに感じることができる。その他、いろんな仕掛けがデザインされており、「清明上河図」に息が吹き込まれ、当時の都の中を歩いているような気分を体験することができる。
張択端が描いた「清明上河図」は、中国美術史上屈指の名画の一つと称されている。北宋の都・汴京(現河南省開封市)の東角子門内外や汴河の両岸の賑わい栄えている様子が描かれている。(編集KN)
「人民網日本語版」2020年10月31日