東北エリアは女性の数が男性上回る 吉林省の人口性別比最低
各地域の男女別人口
31省のうち、人口性別比(女性100人を基にした男女比率)が100以下の省は、吉林省(99.69)と遼寧省(99.7)の2省だった。つまり、同2省は男性よりも女性のほうが多いということになる。黒竜江省は100.35で、下から3番目だった。
東北エリアは男性よりも女性の方が多い原因として、計画出産政策が最も徹底して実施され、「子供を一人だけ産む」という観念が浸透していることのほか、東北三省は人口が流出しており、流動人口は男性のほうが多いことも挙げられる。男性は他の地域へと出ていき、残った女性は男性よりも寿命が長いため、自然と男性より女性のほうが多くなっているとみられる。
反対に人口性別比が最も高い省トップ3は、広東省(113.08)、海南省(112.86)、西蔵(チベット)自治区(110.32)で、いずれも110を上回った。
人口性別比が最高の広東省は女性より男性のほうが多いということになる。同省には多くの人口が流入しており、仕事を求めて同省に移動する男性が多く、人口性別比をある程度押し上げる原因となっている。
若者比率トップはチベット、高齢者比率トップは遼寧省
年齢別人口を見ると、チベット自治区の若者の割合が最も高い。統計によると、同自治区の0—14歳の人口の割合は24.53%と、全国で最も高かった。一方、60歳以上の人口の割合は8.52%と、全国で最も低かった。65歳以上の人口の割合を見ると、チベット自治区(5.67%)以外の30省は全て7%以上だった。
一方、高齢者の割合が最も高いのは遼寧省だ。統計によると、遼寧省の60歳以上の人口の割合は25.72%で、全国で最も高い。65歳以上の人口の割合も17.42%と、全国で最も高い。
世界的には国や地域の高齢化率(65歳以上の人口が総人口に占める割合)が7%を超えると高齢化社会、14%を超えると高齢社会、20%を超えると超高齢社会と呼ばれる。つまり遼寧省は既に高齢社会に突入していることになる。
中国全土を見ると、 12省・市が高齢社会に突入している。内訳は遼寧省、重慶市、四川省、上海市、江蘇省、吉林省、黒竜江省、山東省、安徽省、湖南省、天津市、湖北省だ。
最も教養があるのは北京市民
各地域の人口10万人に対する各種学歴所有者の数
受けた教育の程度は、「人口の質・ボーナス」に影響を与え、地域の発展の前途を変える。
国勢調査によると、中国全土の大学卒業の学歴所有者は2億1836万人だった。
うち、北京の人口10万人に対する大学卒業の学歴所有者の数は4万1980人で、全国で最も高い水準だった。15歳以上の人口の受けた教育の平均年数も12.64年と、全国で最も高い水準だった。つまり、北京市民は「最も教養がある」ということだ。
人口マップの推移の背後には経済構造の変化がある。第7回国勢調査は終わったものの、人口の移動、熾烈な競争は依然として続いている。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年5月14日