2200年以上の歴史を持つ水の都である広州市には、1368カ所の川股と330の湖沼がある。広州市は近年「水に基づく都市計画で自然に順応」の原則を守り、スポンジ都市によりエコロジーで快適な都市を建設している。2020年末時点で、広州市の既成市街地の306.12平方キロメートルがスポンジ都市の建設目標を達成し、23.12%の割合を占め、国の基準ラインの20%を上回っている。科技日報が伝えた。
スポンジ都市は環境変化への適応、雨水による自然災害の対応などの面で、スポンジのような高い「柔軟性」を持つ。
広州市南沙区の、川股と河川が縦横に交差する明珠湾スタートエリアは四方のほとんどを水に囲まれており、その他の地域よりも台風・洪水対策の大きな圧力に直面している。
そこで明珠湾スタートエリアは都市計画の段階で先手を打ち、エコ堤防の建設を行い、「ビッグスポンジ+スモールスポンジ」のスポンジ都市建設のアプローチを駆使することにより、都市の排水による洪水対策と水質浄化の問題を解決し、水の生態系を整備した。同時にエコ堤防は都市の洪水対策プロジェクトと景観建設を融合させ、市民が憩い水に親しむ都市の沿岸景観を作り、明珠湾の住みやすさをさらに高めた。
広州市は今年5月に通達した「広州市スポンジ都市建設実施案(2021−25年)」の中で、「広州市の新規、改修、拡張プロジェクトはスポンジ都市の建設理念及び指標の要求を守り、都市開発・建設の生態環境への影響を最大限に減らし、雨水の70%を現地で消化・利用する」と明確に打ち出した。
同案は「スポンジ都市の建設を秩序正しく推進する。現地で浄化・吸収し、適切に貯水・排水し、排水と利用を結びつける都市の良好な水循環システムを徐々に構築する。都市の排水による洪水対策能力と雨水・洪水管理能力を高め、都市地表流出汚染を減らす。雨水資源の効果的な活用を促進し、再生水の回収・利用効率を高め、都市の生活環境の質を効果的に高める」と求めた。
また、管理の新スタイルを模索し、雨水費用請求制度と水利権取引メカニズムの関連研究を展開し、雨水の資源化利用方法を模索する。スポンジ都市建設活動の監督を強化し、モノのインターネット、クラウドコンピューティング、ビッグデータなどの情報技術手段を活用し、河川管理制度アプリを利用し、スポンジ都市建設のスマートな監督を実現する。
国家財政部(省)、住宅・都市農村建設部(省)、水利部(省)の専門家がこのほど、2021年体系的全域スポンジ都市建設推進モデル競争性評価・審査を展開した。公開された情報によると、広州市はモデル都市第1弾に選ばれた。
広州全域の既成市街地の45%以上の面積(基準年は19年)が、25年末にスポンジ都市建設の基準を満たす見通しだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年7月7日