
中国の呼吸器疾患専門医・鍾南山氏は上海科技大学の学部生と大学院生の卒業式で、「中国には研究開発中のワクチンが71種類あり、現在、そのうちの9種類が第3相の臨床試験中だ。また、2種類がすでに世界保健機関(WHO)の緊急使用リストに登録された」とした。人民網が報じた。
そして、中国のワクチン研究開発が遅かった理由について、鍾氏は、「中国では効果的な感染対策が講じられたため、感染者がいなくなってしまった。そのため、中国では第3相の臨床試験を実施することができず、国外で実施するしかなくなっている。現在、第3相の臨床試験中のワクチン9種類は、接種後の感染率、入院率、重症化・ICU死亡率などが目に見えて改善されている」と説明した。
また鍾氏は、デルタ株に対するワクチンの有効性はある程度下がるものの、中国の不活化ワクチンの感染や肺炎、重症化を防ぐ効果は依然として有効なため、安心してワクチンを打つことができ、デルタ株にも有効であるとした。
さらに、世界のワクチン接種状況について鍾氏は、「中国の接種回数が最多となっている。しかし、100人あたりの接種率を見ると、中国はまだトップではない。世界の集団免疫はまだ確立できていない。さらなる努力をして行動しなければならない」と指摘した。
中国国家衛生健康委員会の公式サイトの情報によると、今月4日の時点で、31省(自治区、直轄市)と新疆生産建設兵団から報告された新型コロナウイルスワクチンの接種回数は累計で13億549万9000回に達している。(編集KN)
「人民網日本語版」2021年7月7日
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