「顔認証による決済」に続いて、「手のひら認証による決済」もまもなく実現するだろうか。「中新経緯」が伝えた。
メディアの最近の報道によると、微信支付(WeChatペイ)が目下、「手のひら決済」と名付けた新しい決済機能の内部テストを進めており、ユーザーは顔認証決済デバイスで手のひら決済を体験できるという。
微信は17日、こうした報道に対して、「手のひら決済は微信内部の技術的な予備研究の段階にあり、テストはまだ始まっていない。応用の計画もまだない」とコメントを発表した。
ただ同日にリンク先の「騰訊マイクロイノベーションコンテスト2021年7月期選考結果」を見ると、「微信支付:手のひら認証による決済」が9817票を獲得してランキング1位に選ばれていた。
前述した報道によると、手のひら決済は騰訊傘下の人工知能(AI)実験室の騰訊優図と微信支付が共同で打ち出した新しい決済方式で、具体的な操作方法は次のようになる。利用者は顔認証デバイスで手のひら情報を登録するとともに、顔認証情報と個人の微信アカウントをひも付けする必要がある。オフラインで消費する際に、手のひらを微信支付デバイスの読み取り部分にかざすと、デバイスが手のひら情報を確認して決済が完了する。
この情報が伝わるとネットユーザーたちが即座に反応した。「(こんなに便利に買い物ができるようになったら)今度ばかりは本当に手を切らないとだめかも」、「全身どこでも決済が可能になって、出かけて一回りしたら(たくさん買い物してしまって)家が銀行に担保に取られてしまうよ」、「これからはうかつに手を振って挨拶できなくなるね」、「決済のことを考えると鋼鉄に体を覆われるような感覚になる……」などの声が上がった。
実は手のひら決済は新しい概念ではない。2019年12月26日に米国特許商標庁が明らかにしたところでは、アマゾンの当時最新の特許出願は非接触方式のスキャンシステムに関するもので、手のひらの特徴(指紋と静脈を含む)をスキャンしてユーザーを識別するというものだった。
特許出願書類によると、このスキャン装置は入り口または出口の定位置に設置され、手のひらの読み取り情報とユーザーのクレジットカードまたはデビットカードを紐付けすることができ、手をかざすだけですべての取引が完了するというものだった。
米紙「ニューヨーク・ポスト」は当時、「この技術の認証処理速度は非常に速く、一般的な銀行カードの取引だと3-4秒かかるところが、わずか300ミリ秒(0.3秒)でユーザーの認証が終わるため、決済のスピードが大幅に向上する。さらに、手のひら以外に別のデバイスを使用する必要もない」と報道した。