東京五輪で中国代表は誇らしい成績を残しただけでなく、帰国後も今のところ新型コロナウイルスに1人も感染していない。中国日報と科技日報が伝えた。
一般的なマスク、消毒設備、ワクチン接種などの防疫措置のほか、中国代表には「光のワクチン」と呼ばれる画期的な技術があった。これはウイルスや細菌などの微生物、特に新型コロナウイルスに特化した、99.9%の消毒・除菌効果を発揮する先進的な紫外線消毒設備だ。有人環境でも効果的に消毒・除菌できることが、この設備の大きな特長だ。
選手のリハビリと練習に使われるチャイナハウス、五輪選手村のすべての中国選手の部屋の中に、200台以上の「光のワクチン」設備が設置され、持続的に空気中や環境中の病原体を殺滅し、バイオセーフティを高めていた。
■マンマシン共存、新型コロナウイルスを99.9%殺滅
「光のワクチン」はウイルスが感染拡大できない環境を作ることで人類を守る。
復旦大学上海医学院の呉凡副院長によると、「光のワクチン」は222ナノメートルの波長の照射エネルギーを出し、新型コロナウイルスを高度に吸収した後にRNAのらせん構造を破壊させることで、複製能力を失わせ殺滅効果を発揮する。
実際にすべてのウイルス、細菌、真菌の微生物は、特定波長のスペクトル照射で殺滅できる。
222ナノメートルの波長は肌と目を透過できず、人体に無害なため、有人環境でも消毒が可能だ。「光のワクチン」は消毒分野の難題を解決し、「マンマシン共存、リアルタイム消毒」を実現した。
■「光のワクチン」の一般普及はいつ?
今年の東京五輪のみならず、河南省鄭州市の感染症との闘いにおいても、「光のワクチン」は複数の病院に届けられ、医療従事者の活動環境における微生物の安全保障をサポートした。「光のワクチン」は4度以上の環境であれば殺滅できる。
呉氏は「一般普及は今後必要なプロセスだ。今後の感染対策常態化の流れのもと、科学技術は徐々に一般普及する。各種シーンに適した一般用『光のワクチン』製品の研究開発も急ピッチで進められている。222ナノメートルの波長の光は有人のシーンに適している。医療機関で使用される従来の紫外線消毒は、人が離れた後に行わなければならないが、この技術は発熱外来などの高リスクの場所で持続的に使用できる。将来的には交通ハブや商業施設などでも高い将来性を持ち、空気を清浄し、バイオセーフティを高められる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年8月19日