「1グラムの金」がなぜ若者に人気の新たな資産運用手段になったか?

人民網日本語版 2022年03月28日16:39

「やっと金の輝きをいいと思える年齢になった」、「まだ若いけど金を買う楽しみを味わっている」といったコメントが溢れるSNSを見ると、金消費ブームに乗る若者がますます増えていることがわかる。最近は「金豆豆」という小さな豆のような形をした金商品を中心とする「1グラムの金」が人気を集め、毎月1粒ずつこつこつと金豆豆を買い求めて貯めるのが多くの若者の資産運用の目標になっている。中国中央テレビが伝えた。

重量が10グラム、50グラム、100グラムの金インゴットに比べ、1グラムの金は価格もそれほど高くなく、手軽に購入できて、若者はより手を出しやすい。業界関係者は、「金豆豆を貯める過程は定期的な投資に似ており、長期的で安定した投資を通じて、金価格変動がもたらすリスクを解消できる」としている。

多くの金販売店はトレンドに乗ってこうした商品のオンライン販売を始め、金豆豆のほか、干支の虎をモチーフにした商品やレトロな国潮(中国伝統の要素を取り入れたおしゃれな国産品のトレンド)風の商品など、さまざまな新タイプの金アクセサリーを売り出し、若者たちの人気を集めている。

あるECプラットフォームが最近発表した販売データによると、昨年12月以降、金アクセサリー(金の合金のアクセサリーとプラチナのアクセサリーを含む)の受注数が前年同期比80%近く増加した。その内訳を世代別に見ると、「80後(1980年代生まれ)」の購入数は同期比約72%増、「90後(1990年代生まれ)」は同期比約80%増、「95後(1995年から1999年生まれ)」は同期比約105%増だった。

各種ファンドや資産運用商品に比べて、そのものに価値がある金はより安定した価値を体現する資産といえる。商品の形状に関わらず、金そのものの価値だけが重視される。現在、若者たちもまた新しく着実な資産運用の考え方をするようになっており、徐々に金消費の中心になりつつある。

このように新たに生まれた「ファンド投資家」の半数以上を90後と「00後(2000年来生まれ)」が占めていることからも、今や若者層は資産運用・投資分野で無視できない存在になっていることがわかる。夢や詩情、遙かな世界を語ることを好んでいた若者は、ファンドや株式の投資、「1グラムの金を買うときの心得」を熱心に共有するようになり、こうした実質的な転換はある側面から、現代の若者たちが徐々に成熟に向かっていることや、役割が転換する中で、自身の資産の管理をマスターしつつあることをありありと示していると言えるだろう。

インターネットとともに成長した若者世代は、相対的により広い視野とより豊富なスキルを身につけている。こうした要素は資産運用に投影され、彼らの投資が示す多様化や理性化といった傾向にも合致している。こうした角度から考えると、若者が「金豆豆をこつこつ貯める」という着実で新しい行動を取るのは少しも不思議なことではないと言えるだろう。(編集KS)

「人民網日本語版」2022年3月28日

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