北京の郊外。(2022年4月、撮影・趙雯博)
北京市生態環境局が5月11日に発表した「2021年北京市生態環境状況公報」によると、2021年、北京市の微小粒子状物質PM2.5やPM10、二酸化硫黄、二酸化窒素などの年間平均濃度は、1立方メートル当たりそれぞれ33マイクログラム、55マイクログラム、3マイクログラム、26マイクログラムだった。一酸化炭素とオゾンの濃度は1立方メートル当たり1.1ミリグラムと149マイクログラムだった。これら6項目の濃度値は初めて、国家二級基準をクリアした。
北京は2013年から、改定版国家「環境空気の質量基準」を実行し、PM2.5に焦点を合わせた大気汚染改善・防止の闘いが全面的に始まった。
2013年にPM2.5のモニタリングが始まって以来、北京市のその年間平均濃度は低下の一途をたどってきた。そして、北京は今年1月、2021年における空気の質が初めて全面的に基準をクリアし、大気汚染改善・防止事業が一里塚となる成果を上げたと発表した。うち、PM2.5の年間平均濃度は1立方メートル当たり33マイクログラムと、過去最低となった。約9年の間に、その数値は63.1%低下した。これは毎年1立方メートル約7マイクログラムのペースで低下したことになり、国際連合環境計画(UNEP) は「北京の奇跡」と称している。
2013年1月、北京のPM2.5指数はしばしば測定可能基準を超えていた。北京市生態環境局大気環境処の謝金開副処長は、9年前のデータをはっきりと覚えており、「同年1月、北京では、深刻な大気汚染の日が13日あり、PM2.5の月間平均濃度は1立方メートル当たり150マイクログラムだった。平均すると、毎日、深刻な大気汚染だったことになる」と振り返る。
2013年に国家「環境空気の質量基準」を実行して以降、北京市の大気の質は「優良」の日は増加の一途をたどるようになり、2021年には288日と、年間の78.9%を占めるようになった。これは2013年と比べると112日も多い数字となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年6月10日