化粧品大手エスティローダーは23日に上海で、来月1日から傘下の複数ブランドの人気商品の希望小売価格を引き下げることを明らかにした。6月にロレアルと資生堂が値下げを発表したのに続く、また新たな海外高級化粧品の値下げとなる。「新京報」が伝えた。
▽関税は価格差の主要因ではない
エスティローダーは今回、中国市場で販売するすべてのスキンケア・メイクアップブランドの価格を引き下げる。エスティローダーブランドの人気商品「アドバンス ナイト リペア」シリーズは最大で14%の値下げ、クリニークのスキンケア商品「3ステップ」は13%の値下げで、セット価格は635元(約1万2600円)になる。オリジンズの売れ筋商品「アンドルー ワイル フォー オリジンズ アドバンス フェイス ローション」50mlは200元の値下げで値下げ幅は23%、ドゥ・ラ・メールの「クレーム・ドゥ・ラ・メール」60mlは300元の値下げで値下げ幅は約11%だ。
エスティローダーは価格引き下げの原因について、「今回の調整は(中国)政府の関税引き下げ、国内消費振興のための関連措置に対応したものだ」としている。
財政部(財務省)は先月25日に通知を出し、今月1日より、衣類、靴類、スキンケア商品、紙オムツを含む14種類の日用品について関税率の引き下げを行い、平均引き下げ幅は50%に達した。だが実際には、関税は中国市場と海外市場との価格差の主な原因ではない。
商品を輸入する場合は通常、3種類の税金を支払わなければならない。関税、増値税(付加価値税)、消費税だ。価格50元のハンドクリームの場合、2%の関税、17%の増値税、30%の消費税を納める必要がある。消費税の占める割合が大きく、関税の占める割合はごくわずかだ。