フランスの街中で中国テイスト漂わせ、古筝を演奏する中国人女性

人民網日本語版 2022年07月12日13:32

フランスの街中で、赤色の中国伝統衣装の「華服」を着た中国人女性が古筝で「神女劈観」を演奏し、周りには人だかりができている様子を撮影したショート動画が、動画配信サイトのビリビリ(Bilibili)で再生回数240万回に達している。そして、動画には「圧巻だ」、「鳥肌が立った」といった称賛する弾幕が次々と流れている。中国青年報が報じた。

彭静旋さん(写真提供・本人)。

この女性は「95後」(1995-99年生まれ)のうp主で、ハンドルネームでは「碰碰彭碰彭」と名乗っている彭静旋さん。美しい華服を着て、エッフェル塔やボルドー大劇場、ルーヴル美術館といったフランスのランドマークの前で、古筝で中国の楽曲を演奏し、ネット上で話題をさらっている。

彭さんは異国の街中やランドマークを、古筝のミニコンサート会場に変えている。また、彼女の演奏リストの曲の数は膨大で、中国の伝統民間音だけでなく、ポピュラー音楽まで弾きこなす。彼女の手にかかかると、名曲「高山流水」や最近の大ヒット曲「孤勇者」」までも違和感なく、すっと心に響いてくる。

彭さんは7歳から古筝を習い始め、武漢音楽学院中国器楽学科を卒業。その後、フランスボルドー第三大学の大学院の修士課程で、音楽学を専攻した。

留学期間中、彭さんは、海外の若者は中国文化に強い興味を抱いていることを知った。例えば、フランスの華服サークルにはたくさんのフランス人の若者が参加しており、イベントで華服を着てパリの街中を歩いている。

「周りの同級生は中国の武侠映画にとても興味がある。ある時、同級生に『黄飛鴻』』の主題歌を演奏できるかと聞かれた。それで、ちょっと演奏してみて、『こんな曲?』と聞くと、興奮気味に、『黄飛鴻』が大好きで、シリーズ映画は全部見たと話していた」と彭さん。

海外の若者は中国の音楽にも高い関心を示している。彭さんがクラスで古筝を紹介すると、クラスメイトたちは、この中国の伝統的な楽器の魅力や音色に驚きを隠さないという。ある時、選択科目の英語の講義の際、古代中国の打楽器・編鐘を紹介し、武漢音楽学院で参加した編鐘の演奏の様子を撮影した映像を流したところ、「とても素敵で、美しい音色」と絶賛する声が上がったという。

古筝を演奏する彭静旋さん(動画のスクリーンショット)。

クラスメイトたちが中国の楽器の醸し出す雰囲気に高い関心を示す一方で、ストリートパフォーマンスの盛んなフランスの街中で、彭さんは中国の楽器の演奏を目にしたことが無かったため、自分の得意とする古筝を演奏することを思いついたという。

「できるだけ古筝を演奏していたいし、祖国の素晴らしい文化を海外の人々と分かち合い、中国の音楽の魅力を肌で感じてもらいたかったので、古筝のパフォーマンスを始めた」と彭さん。

2018年の夏、彭さんは湖南省の自宅に置いてあった古筝をフランスへ持って行った。

街中で初めて古筝を演奏した時から、彭さんは現地の人々に注目されるようになり、「ある時、古筝はとても素敵で、ロマンチックなので、自身のワイナリーで娘の結婚式をする時に演奏してほしいとある高齢の女性から頼まれた」という。

現地の人は、彭さんが古筝で演奏する「シー・ユー・アゲイン」のような西洋人がよく知っている曲だけでなく、「賽馬」や「青花瓷」、「高山流水」といった中国テイストの曲も大好きで、なかには曲に合わせて踊り始める子供たちまでいるという。

ある時、一曲演奏し終わって頭を上げると、地面に7、8人の子供が古筝の前に整然と座っていて、びっくりしたこともあった。また、中国語で「ありがとう」と言ってくれるフランス人、写真を撮影してそれを現像し、彭さんに渡すためによく演奏に来る場所で待っているカメラマン、演奏を聴いて故郷を思い出し、涙を浮かべている中国人もいるという。(編集KN)

「人民網日本語版」2022年7月12日

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