ペロブスカイト太陽電池は将来において応用のポテンシャルが高い太陽光発電技術の一つだ。中国科学院半導体研究所の科学研究チームは少量の塩化ルビジウムを加えることで、ペロブスカイト太陽電池の高いエネルギー変換効率と高い安定性を同時に実現した。チームが開発した単結晶ペロブスカイト太陽電池は、現在発表されている中で世界最高の効率に達した。これに関連する成果はこのほど学術誌「サイエンス」に掲載された。北京日報が伝えた。
ペロブスカイト太陽電池は低コストでエネルギー変換効率が高い。十数年の急速な発展を経て、単結晶ペロブスカイト太陽電池のエネルギー変換効率はすでに25%を超えており、ペロブスカイト多接合タンデム太陽電池の効率は30%を超えている。太陽光発電技術の一種としてのペロブスカイト太陽電池は将来において高い応用のポテンシャルを秘めている。中国科学院半導体研究所はこれまでの研究で、二次相ヨウ化鉛ベースのペロブスカイト太陽電池が効率と安定性を同時に確保しにくいことを発見していた。同研究所の遊経碧研究員のチームはこの問題を解決するため、ペロブスカイト材料に少量の塩化ルビジウムを加え、不安定だった成分を良好な熱安定性と化学安定性を持つ新成分に転化させた。85℃の条件下で、ペロブスカイト材料の熱安定性が大幅に上がり、ペロブスカイト材料のイオン移動障壁が3倍に上がり、イオン移動を効果的に抑制した。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年8月2日