中国で最も凄いと称えられる印刷屋、年商は約60億円

人民網日本語版 2022年08月01日16:37

文字入力代行、コピー、ついでに証明写真の撮影サービスというのが、町中にある大半の印刷屋に対するイメージかもしれない。しかし北京市には、北京市だけでなく、上海市や広州市、深セン市にまで事業展開しており、さらにはあと少しでA株市場に上場する勢いの印刷屋がある。それは中国全土で最も凄いと称えられる印刷屋の栄大だ。各大手銀行や証券会社が集まる北京の金融街にある本部は、ホテルの3フロアを借り切っており、その年商は3億元(1元は約19.7円、約59.1億円)以上となっている。

■一体何を印刷すれば年商60億円に?

金融業界に入ったばかりの蔡さんは10年前、栄大印刷屋で徹夜で書類作成に励んでいた。蔡さんにとってこの印刷屋は、証券監督管理委員会の申請書類に対する各種要求を熟知した印刷屋だった。蔡さんは、「栄大は書類提出の時期や印刷の書式の要求などをよく知っている」と語る。今やベテラン投資家になった蔡さんは、この栄大がもはや単なる印刷屋ではなく、イノベーションテクノロジー企業に成長したことに気づいた。

公式サイトによると、北京栄大科技は業界で18年の経験を持つ、証券業界に特化したイノベーションテクノロジー企業だ。現在の市場シェアは90%を超え、ユーザー数は4000人以上となっている。

特筆すべきなのは、栄大原稿管理システムは投資銀行の作業と最も緊密に関わる業務という点だ。同社の公式サイトによると、同システムは栄大科技が独自に研究開発したプロジェクト全ライフサイクル文書及びフロー管理システムだ。製品の機能はいずれも投資銀行の実際の作業シーンに基づくもので、証券監督管理委員会の要求を満たすと同時に投資銀行の作業効率を全面的に向上させる。そして原稿管理の電子システム化、作業管理の規範化、運営管理の集約化を実現できる。

ある証券会社の事業部で働くシニアマネージャーの鄭さんによると、彼女の会社と栄大は長期の協力関係にある。「IPO計画書、増資、プライベート・エクイティ・ファンド、資産証券化など一連の契約作成に必要な書類を栄大で印刷する。いつもプロジェクトの文書をオンラインで送付すると、栄大側で印刷された後、そこからそれぞれ当社と提携先に郵送される」と鄭さん。

企業調査プラットフォームの天眼査の情報によると、栄大科技の社名は2020年11月4日に「北京栄大科技有限公司」から「北京栄大科技股份有限公司」に変更された。株式制改革を完了し、登録資本金も2098万5000元から4200万元に増加した。栄大科技の主要事業は現在、コンピューターソフトウェアの開発及び販売、企業管理コンサルティング、経済貿易コンサルティング、データ処理などとなっている。(編集YF)

「人民網日本語版」2022年8月1日

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