冬になると風邪やインフルエンザなどの病気にかかりやすい。冬は寒く体の抵抗力が下がるため、ウイルスや細菌に攻撃されやすいと考えられているようだ。生命時報が伝えた。
このほど「Journal of Allergy and Clinical Immunology」に発表された研究は、冬に抵抗力が下がることについて科学的に説明した。マサチューセッツ眼科耳鼻科病院とノースイースタン大学の研究者は、低温環境では、鼻の内部の上気道感染に対する免疫反応が抑制されるため、寒い季節に風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症によりかかりやすくなることを発見した。
研究チームはこれより前に、ヒトの鼻には先天的な免疫メカニズムが存在することを発見していた。鼻の入り口部分が細菌を検知すると、鼻前庭粘膜の上皮細胞が億単位に上る細胞外小胞(EV)を放出する。これらは鼻腔の粘液に入り、直接的に抗菌効果を発揮する。しかし、寒い環境では、鼻腔内の温度の低下により、EVの分泌が大幅に減少する。研究者は、これは上気道感染の季節的な変化に説明を与えるものだとしている。
研究者によると、マスクはウイルスの直接的な吸入を防ぐだけでなく、鼻に「セーター」を着せるような効果もある。つまり、マスクを着用して鼻の部分の温度を上げることで、この先天的な免疫メカニズムの効果をより良く発揮させることができるという。(編集YF)
「人民網日本語版」2022年12月21日