中国人民銀行(中央銀行)は15日、1年物中期貸出制度(MLF)で4810億元(1元は約19.2円)を供給し、金利を2.75%に据え置いた。3月には2000億元のMLFが期日を迎えるため、実質2810億元を金融システムに供給するロールオーバーとなる。
これに対し、招商証券股份有限公司は同日に発表した研究報告書の中で、「人民銀のMLFロールオーバーは市場の予想を超えるものであり、中長期の流動性を保護しようとする同行の姿勢を表している。同行がMLFによる資金の供給量を増やしたのは、主に2点を考慮したためだ。1つは季節を跨ぐ要因の影響を考慮して、同行には中長期流動性の投入を増やす必要があったこと。もう1つは目下の譲渡性預金(NCD)の金利は高水準で、銀行がNCDを通じて中長期流動性のために資金を投入してもコスト面で優位性がないため、MLFに対するニーズが高まったことだ」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年3月16日