黒竜江省の竜江森工集団穆棱林業局有限公司・保護区管理局の職員はこのほど、定期パトロール中に、屋外の赤外線カメラに、中国で捕獲からの野生復帰に初めて成功したアムールトラ「完達山1号」の姿が映っているのを確認した。映像には、東北紅豆杉国家級自然保護区の中心エリアやアムールトラ・ヒョウ国家公園穆棱パーク内で、「完達山1号」が活動している姿がはっきりと映っていた。映像を見ると、がっちりした体格のアムールトラがカメラの前を悠然と通り過ぎている。人民網が報じた。
東北林業大学国家林草局ネコ科動物研究センターの趙越博士によると、アムールトラが映るこの映像は、今年4月に撮影されたという。比較検討した結果、穆棱林区で野生復帰させた「完達山1号」であることが確認された。毛につやがあり、以前よりもかなりがっちりとした体格になっているという。
「完達山1号」とは別に、大小2頭のアムールヒョウも赤外線カメラに映っていることが確認された。映像の中でアムールヒョウは、林の中をゆっくりと歩き、縄張りをパトロールしたり、エサを探したりしている。
アムールトラやアムールヒョウが穆棱林区で確認されるのは今回が初めてのことではない。保護区の職員は、「穆棱林区には『完達山1号』のほかに、2頭のトラが生息しており、その足跡や糞を何度も確認している。トラがここに『定住』しているということは、十分にエサがあるということ。そして、穆棱林区では正常な食物連鎖が保たれ、生物多様性が豊かで、生態環境が効果的に回復していることを間接的に示している」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2023年7月14日