写真提供・新華社
「果物の王様」と呼ばれるドリアンは、中国の海南省で大規模な栽培が実現して以来、常に消費者の注目を集めている。ここ数日で、同省三亜市のドリアンの一部が成熟期を迎えた。今、国産ドリアンの生産量はどれくらいあるのか。価格はどうだろうか。
三亜市育才生態エリアのドリアン栽培拠点では、ドリアンが食べ頃を迎え、毎日収穫されている。海南産ドリアンの最大の売りは「木になったまま熟す」ことだ。ドリアンは果柄(ヘタ)がとても太く、実が自然に熟すのを待って木から落ちるようになると収穫される。
三亜の農業関連企業の郎海波副総経理は、「ほぼ毎日50個は落ちてくる。栽培面積は約86.7ヘクタールあり、年間生産量はおよそ40トンになるだろう」と予想する。
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輸入する新鮮なドリアンは熟す前に収穫され、輸送中に追熟することが多い。海南産ドリアンは「木の上で熟す」ことが可能なので、成熟度でも鮮度でも輸入ドリアンより優位性があり、取次販売業者に大きく期待されている。
ドリアンは生育条件が非常に厳しいため、現在は海南の三亜、保亭、陵水など数ヶ所でしか栽培されておらず、栽培の難度もコストも高い。今年は海南国産ドリアンの大規模「テスト販売」実施の最初の年だが、生産量が少ないため、量を増やして価格を引き下げることは難しい。
郎さんは、「価格は500グラムあたり60元(約1200円)前後になるだろう。好きなだけドリアンを食べられる『ドリアンの自由』はいずれ実現するはずだ」と話す。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年7月26日