近年、中国ではドリアンが人気となり、需要が高まっている。そして、今年の春以降、オンラインショップでドリアンが人気となり、各大手ネット通販で爆発的に売れている。そして、中国のドリアンファンが「爆買い」しているのを背景に、4月、タイの中国へのドリアン輸出は5万6000トンと、前年比7倍増に達した。法制晩報が報じた。
現象
ドリアンブームでタイの対中輸出が前年比7倍に
4月19日、タイ産のドリアンは中国のオンラインショップ・天猫で販売開始からわずか1分間で取引件数が8万件に達し、200トンのドリアンが売れた。また、別のオンラインショップ・京東でも、ドリアンが超人気商品となり、生鮮食品の1日当たりの売り上げ量の記録を更新した。また、5月のイベント「ドリアンシーズン」が始まった当日、総重量にして330トンに相当する11万5000個のドリアンが売れた。さらに、オンラインショップ・蘇寧生鮮でもドリアンが最も人気の商品となり、輸入生鮮食品の売り上げランキングで、オーストラリアの牛肉、チェリーに次いで3位にランクインした。
中国で主に販売されているタイ産のドリアンは4-6月が食べごろになる。そして、今年、タイ産のドリアンが中国で爆発的人気となっている。タイ商務省が最近発表した統計によると、EC取引プラットフォームで売り上げが爆発的に伸びているのを背景に、今年4月、タイの対中国のドリアン輸出量は前年比700%増に達した。同省の職員によると、タイの輸出額は14ヶ月連続で増加しており、それは主に中国を含むポテンシャルの高い市場が大きく寄与しているという。
影響
タイでも値段が50%高騰
中国の旺盛な購買力に、タイの人々も驚愕している。タイ北部でドリアンの流通に携わっている中国系の女性・doraさんは取材に対して、「今年、ドリアンは1キロ150バーツ(約500円)で取引されている。昨年は100バーツ(約340円)だったため、50%高騰したことになる。今年はオンライン販売が中国市場の扉を大きく開いてくれたため、当ドリアン園の出荷価格も1キロ当たり100バーツにまですでに高騰している」と説明した。
原因
ネット通販が産地から直接消費者へ配送を実現
蘇寧生鮮の関連の責任者によると、ドリアンが今年爆発的に売れているのは、生鮮食品のネット販売の発展と密接な関係があるという。
これまでの輸入スタイルでは、卸売業者から販売店へと流通し、そのプロセスに時間がかかり、値段も上がるという問題が存在していた。また、ドリアンは冷蔵が必要で、流通の過程で温度管理をしなければならず、ロスも多い。そのため、末端価格が高くなり、消費者にとっては高級フルーツとなってしまう。しかし、今年は、ネット通販業者が産地から直接仕入れ、自社のコールドチェーンを使っているため、産地から直接消費者のもとに送ることができる。輸送にかかる時間も120時間、最も早い場合は72時間となり、これまでの物流分野における課題を克服している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年6月11日
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