英語圏への中国語単語の「輸出」が盛んに (2)
実際には、英語の中で使われている中国語に由来する単語はこれまでにもずっとあった。例えば、中国の歴史、文化を代表する「Confucius(孔子)」や「Laozi(老子)」、「Tao(道/道教)」、「Tao Te Ching(道?経)」、「feng shui(風水)」、「Mandarin(官話、北京語の意)」などの単語が、英語圏の日常生活の中で広く使われている。また、「kongfu(功夫、カンフーの意)」や「Tai Chi(太極)」などの単語も中国のカンフー映画を発信源に海外でも多くの人に知られている。政治、経済の分野では、「lianghui(両会、全国人民代表大会と全国政治協商会議の意)」と言う単語を、米ニュース専門放送局「CNN」が使い始めたのをきっかけに、各国のメディアも使い始めた。そのほか、中国の貨幣単位である「jiao(角)」や「yuan(元)」も英語辞典に収められている。興味深いことに、「yuan」という単語は現在その意味する範囲が広がり、「お金(money)」を指すようにさえなっている。
中国語に由来する単語の「英語化」の過程
実際には、中国語に由来する単語が英語の中に溶け込むために、音訳、意訳、音訳+意訳、音訳+意訳+接続語(または接尾語)などを経て、多かれ少なかれ「英語化」されなければならない。例えば、中国語の「太空(taikong、宇宙の意)」とギリシャ語の「nautēs(飛行士)」を組み合わせて「taikonaut(宇宙飛行士の意)という英語の単語ができた。この単語は主に中国の宇宙飛行士を指し、既に「オックスフォード英語辞典」に収められている。また、海外に住む華人が生み出した中国式英語に「久しぶり」という意味の「long time no see」があり、この言葉は中国語の「好久不見」を直訳したものだ。この言葉は現在、英国や米国などの家庭で頻繁に使われるようになっている。