中日韓 長白山火山研究を共同推進へ
韓国紙「朝鮮日報」は22日、韓国地質資源研究院(KIGAM)の李允洙(イ・ユンスウ)博士は、長白山(白頭山)の火山噴火による災害の可能性に対応すべく、中日韓3カ国は今後、同火山噴火に関連する研究を全面的に始動すると述べたと報じた。3カ国は人工衛星により長白山の変化を追跡することで、火山噴火を引き起こす地震源を共同探知するほか、火山噴火の状況を仮想し、対応策を策定する。「国際在線(CRI Online)」が伝えた。
李博士は、「中国科学院と共同で、来年から長白山ボーリングなど関連研究を展開する。火山活動の解明のみならず、朝鮮半島に影響する地震の根源を探すことにつながる」と指摘している。同プロジェクトは日本南海の深海海底を出発点とする。日本の地球深部探査船「ちきゅう」による海底ボーリング調査はすでに9年つづいており、2016年にフィリピン海プレートの貫通を目指し、地震発生地の詳細な調査を行い、プレート運動と地震の関係を解明する。
2005年に釜山(プサン)など韓国南部で地震が発生した後、震源が日本の富士山あたりであることが証明され、韓国の学界は日本の地震が韓国に波及することを知った。李博士は、「長白山火山でボーリング調査を行うことで、日本、韓国南部、長白山を結ぶ巨大な軸線を随時観測することができ、プレート運動、火山運動、地震の関係を綿密に研究することが可能となる」と語る。
報道によると、米スミソニアン研究所の資料によれば、長白山は過去4千年間で計10回噴火している。およそ1千年前には大規模噴火が発生、北海道など日本の東北部に落下した火山灰は5-6センチに達した。最近では1903年に噴火、火山灰が広範囲に広がった。長白山から約400キロしか離れていない韓国にとって最大の脅威は火山灰だ。火山灰により航空機は飛行できなくなるほか、都市インフラにとっても深刻な脅威となる。(編集HT)
「人民網日本語版」2013年1月28日