和食が無形文化遺産に登録 和食離れ食い止めに期待
中国メディアが見る日本 高級フランス料理は2010年、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)によって、料理として初めて「無形文化遺産」に認定された。食文化の遺産価値が国際社会で認められた証となった。中国文化報が報じた。
ユネスコはこのほど、韓国の「キムジャン文化」や日本の「和食」、「地中海料理」などが「無形文化遺産」に登録されたことを発表した。この3年の間に、食文化6件が「無形文化遺産」に認定されたことになる。それぞれ、独自の文化的特徴をもっている。
「和食」が「無形文化遺産」に登録
日本の若者がドーナツやフライドポテト、フライドチキンなど洋食を好むようになるにつれ、米などの伝統的な食品の消費量が減少を続けている。関連の専門家は、「無形文化遺産」に認定されたことで、和食の「絶滅危機」を回避できるだけでなく、世界の和食に対する注目度が上がることで、日本人が伝統的な飲食に回帰するよう促進されると期待している。
和食とは日本独特の料理法を用いた日本独特の料理群のことで、主に米や海鮮、漬物などを使う。独特の味わいがあり、代表的なものとして、日本の家庭で大晦日から元旦にかけて食べられる「おせち料理」がある。ただ、その準備には手間がかかる。
多くの日本人が好むようになった洋食やファーストフード、レトルト食品などは主に輸入に頼っており、食習慣の変化が日本の食品輸入の依存度を高めている。統計によると、日本が毎年生産している食品の総量では、国民40%を養うことしかできない。この点、英国やフランスは同比率がそれぞれ70%と120%となっている。
日本で和食離れが進むにつれ、家庭における和食関連の伝統や文化習慣なども「絶滅の危機」に瀕している。近年、新年などの祝祭日でも、家族で一緒に料理をすることがほとんどないという家庭も増えている。京懐石の老舗料亭「菊乃井」(京都)のオーナーシェフとして知られる村田吉弘氏は、「和食が『無形文化遺産』に登録されたことで、外食に偏りがちだった人が伝統的な料理方法や食文化に注目するよう促されるほか、和食を専門とする分野の関連の育成プロジェクト展開を促進することができる」と期待している。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年12月13日