中国はアジア太平洋の戦略的均衡を実現しなければならない (2)
経済面では、中国は自主協力を基礎とする東アジア統合を積極的に推進し、かつその過程で主導的役割を発揮すべきだ。このために、外部からの妨害を排除し、引き続き貿易関係を強化すると同時に、関係国の重要分野に対する投資を強化し、東アジア全体の産業分業と産業チェーンを統合的に計画し、中国を中心とする整った域内国民経済システムと統一市場の形成に努めなければならない。中国は東アジアで最大の経済規模と最も整った経済システムを擁する。しかも中国は北東アジア国家であると同時に東南アジア国家でもあり、東アジア協力の天然の中枢であるため、主導的役割を発揮しない理由はないのだ。
軍事面では、西太平洋に向けて安全保障空間を拡大する。境界地を除き大国間では安全保障上の一定の距離、一定の空間を維持する必要がある。これは大国間関係の一般的法則であり、古今東西例外はない。アジア太平洋の戦略的均衡を実現するために中国は領海および西太平洋における軍事的プレゼンスを大幅に増強しなければならない。また、軍事同盟を強化し続ける米国の手法を前に、中国が単独で戦う理由はなく、ロシアと朝鮮の戦略的役割を十分に発揮すべきだ。
中国は世界とアジア太平洋の覇権を追い求めないが、一部の地域で軍事的優勢を形成して、いかなるライバルもその範囲内で勝つ可能性がないようにしなければならない。中国が米国の友人となることを熱心に希望していることには何の疑いもない。だが米国が信奉している格言は「打ち負かせぬ敵は友人だ」だ。したがって、米国の打ち負かせぬ国家になることが、米国と対等な友人としてつきあうための基本的な前提条件なのである。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年1月30日