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安倍氏の2つの顔、本物はどちらか (2)

 安倍一族にとって岸のA級戦犯容疑者としての立場、および日本の戦争犯罪に対する国際社会の認定はずっと気がかりで、これは安倍氏にまで引き継がれている。彼は祖父の遺志を受け継ぎ、憲法を改正しなければ日本は敗戦国の立場から抜け出して「普通の国」になることができないと堅く考えている。また、祖父について「日本の未来を考えたまじめな政治家であり、巨大な反対勢力を前に、その立場は非常に揺るぎないものだった」と称賛している。祖父と同様、安倍氏の目標も一貫して明確だ。

 安倍氏は6年前に初めて首相に就任した。当時の安倍氏の一連のタカ派的手法は記憶に新しいが、先人の遺志を実現する歩みを止めることはなかった。安倍氏の在任中に防衛庁が防衛省に格上げされた。また、憲法改正手続きについて定めた国民投票法の衆参両院での可決を押し進め、憲法改正手続きに正式な法的根拠を与えた。当時安倍氏は「任期内の憲法改正を検討する」方針を打ち出したが、自民党の経済政策がふるわず、選挙結果が良くなかったため、在任わずか1年で「健康上の理由」で辞任することとなった。

 6年後の今日、安倍氏の偏屈な精神は一段と明らかになったようだ。強者になろうとし、強者のみに従い、懺悔を拒絶し、歴史を反省せず、民意をそそのかしすらする。安倍氏の支持率の基礎となっているのは、見栄えのする経済統計だ。過去10年間の日本政界は、経済改善を約束し、かつ約束を終始履行する指導者なら誰でも市民は喜んで支持することを示している。安倍氏は民衆の支持を誤読すべきではない。安倍氏は今、冒険を犯して危険な種を植えている。安倍氏の再度の右傾は、日本経済にとって最大の危機となるかもしれない。

 歴史を前に、安倍氏は無原則的に日本の「縄を解く」ことを一心に望み、強権と武力を崇め尊んでいる。だが最も簡単で、歴史によって繰り返し証明された一点をまさに忘れている。つまり「道を得る者は助け多く、道を失う者は助け寡し。助け寡きの至りは親戚も之に畔(そむ)き、助け多きの至りは天下も之に順(したが)う」である。(編集NA)

 「人民網日本語版」2013年6月5日

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