温家宝総理が地域情勢や南中国海問題における立場を表明
温家宝総理は20日午後に行われた東アジア首脳会議で、地域情勢や南中国海などの問題について中国の立場を明確に表明した。温総理の発言の要旨は次の通り。
アジアは歴史上、さんざん苦難を味わい、近現代においても第2次世界大戦による蹂躙や冷戦による分割を経験した。1990年代初め、アジア諸国は過去の苦しみを教訓に、平和で幸せな生活を送りたいというアジア人民の願いに従い、地域の共同自己強化、協力共栄の道を歩むことを決意した。ASEANはこの過程で重要なリーダーシップを発揮した。
世界を見渡すと、過去数十年間に多くの地域で紛争、衝突、さらには戦争が起き、現在もいくつかの地方で連日戦火が続いている。それと比べ、東アジア地域は全体的に平和と安定を維持している。これは地域経済の発展に有利な条件をもたらした。本会議の議長国であるカンボジアがその良い例証だ。過去20年間の平和の下で、人民は刻苦奮闘し、国の様相は一新した。
われわれが東アジア首脳会議を開き、一堂に会し、協力を共に図るのは、東アジアの経済発展の機会をより多くの国々が、より良く利用できるようにするためだ。われわれは各国が東アジア協力の推進に向けて建設的努力を多く行い、東アジア地域の平和と安定、繁栄と発展の良好な局面を尊重し、大切にし、活用することを歓迎する。この会議で領土・海洋係争問題を際立たせ、緊張した雰囲気を誇張することには賛成しない。