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日本の教科書見直しが中韓の強烈な不満を招く

 教科書問題が再び日本と周辺国との関係を危機に陥れる導火線となった。日本の文部科学省は26日、来春から使用される教科書の検定結果を発表した。釣魚島(日本名・尖閣諸島)、独島(日本名・竹島)、南京大虐殺など歴史問題に関する記述の大幅な増加や変化が、中韓両国の強烈な不満を招いている。環球時報が伝えた。

 韓国の国民日報(27日付)は、現在の日本の右傾化教育路線を「危険な博奕」と形容。「日本の安倍晋三首相は就任後、極右の教育関係者を大々的に重用した。こうした教育政策の右傾化が日本国民に保守思想を植え付けつつある」と報じた。日本の朝日新聞(27日付)は論説で、「新教科書は『外交重視』の姿勢が大変目立つ。教科書検定は『強力な官僚主導の本質』をはっきりと示している」と指摘した。一方産経新聞は、釣魚島や独島を「日本固有の領土」とする記述がほぼなく、「他国との領有権争いを過度に強調しており」「認識を深めるよう生徒たちを導く助けにならない」と不満を表明した。

 読売新聞によると、文部科学省の公表した高校2、3年生で来春から使われる教科書の検定結果では、釣魚島と竹島(韓国名・独島)を扱った教科書の割合が大幅に高まった。地理、公民の教科書で釣魚島問題を扱ったのは約70%で、検定後は89%に高まった。ロシアとの南クリル諸島(日本名・北方領土)紛争を扱った教科書は93%から96%に増えた。

 フジテレビによると、韓国に実効支配されている竹島と異なり、日本政府は自国の支配する釣魚島について「領土問題は存在しない」との立場を一貫して堅持している。竹島問題と釣魚島問題を同列に扱い、「釣魚島と竹島の帰属問題において、日本と中国、韓国との間には未解決の問題がある」と記述していた教科書が、検定通過後は「(日本と)韓国との間には竹島の帰属問題で未解決の問題がある。また、中国と台湾当局が釣魚島の領有権を主張している問題もある」との記述となり、釣魚島の主権争いには一言も触れていない。報道によると、こうした「時代を反映する」教科書は今後、各高校が選び、教育委員会が採択した後に使用されることとなる。

 「高校の教科書で釣魚島と竹島を日本の領土と明記する流れが定着した」と共同通信(27日付)は報じた。日本共産党機関紙「赤旗」は「南京大虐殺事件は日本史、世界史の全ての教科書が取り上げたが、文科省は一部教科書に記述の変更を求めた。『南京大虐殺事件では、少なくとも10数万人が殺害された』との記述について、文科省は犠牲者数には『諸説ある』ことを理由に『約20万人や10数万人、またはそれ以下など諸説ある』との記述に改めるよう求めた」と指摘した。今回の教科書検定では安部政権の見解に基づく検定意見が非常に目立つとされる。

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