日本のゴミ分別に学ぶ 中国紙
日本の公共の場に設置されているゴミ箱は、左から「燃えるごみ」「プラスチック」「ビン」「その他」の順番に並んでいる。生命時報が報じた。
中国で「ゴミの分別」という話題になると、「どうやって分別したらいいのか分からない」「他の人が分別しないのだから、私だけがしても無駄」「みんな直接捨てているでしょ?」との声が聞こえ、ハトが豆鉄砲を食ったような表情になる人さえいる。一方、隣国日本で「ゴミの分別」は、生活における必須技能とも言える。
1964年の東京オリンピック開催期間中、日本にもまだポイ捨ての習慣が残っていたため、街など公共の場所にはタバコの吸い殻や紙くずなどが散乱し、都市景観は乱れていた。しかし、経済が急速に発展するにつれ、日本の資源は日に日に不足し始め、高価な輸入エネルギーが日本の人々の生活に大きな負担を与えるようになった。そのため、人々は、日用品のラッピングなどにも豊富な資源が含まれていることに目を向けるようになった。特に、使わなくなった電子製品などは、リサイクルしなければ資源の大きな浪費につながる。その後、各界が試行錯誤した結果、日本政府は、全国でゴミの分別を推奨し、回收したゴミから利用可能な資源を取りだすことにした。
しかし、日本のゴミ分別の習慣も一夜にして身に付いたものではない。日本政府は1980年より、ゴミの分別収集を始め、その制度を継続的に整備してきた。その間に、市民がゴミを分別し、それを回収、資源を再利用するという安定したサイクルを形成したのだ。日本の各地域はそれぞれ、ゴミ分別に関する詳細な制度を確立し、それに違反すると、まるで犯罪者のように罰金などが科される。そのため、市民も軽率にそれを犯すことはない。
日本で生活する人は誰でも、市役所が公布しているゴミ分別のガイドラインに通じていなければならない。市民がゴミ分類の習慣を身につけることができるよう、政府は居住地域に指定のゴミ捨て場を設置し、監視カメラまで設置している。規定に基づいてゴミが処理されていなかった場合、捨てた人を追跡し、ゴミを返却し、厳重注意が施される。教育は幼いころからというように、日本では幼稚園でも子供達にゴミの分別方法を教えている。
日本のゴミの分別はまず、「燃えるゴミ」と「燃えないゴミ」に分けることができる。そしてさらに細かく、「紙」「ビン」「缶」「金属」などの資源ゴミや)や生ゴミ、プラスチックなどに分け、それを種類ごとに異なった色のゴミ袋に入れ、指定の日に捨てなければならない。指定の日などを市民がすぐに調べられるよう、地方の政府は公共の場所で無料の「ゴミ分別ガイドライン」を配っている。
数十年の努力を経て、ゴミ分別の意識や方法は現在、日本の人々の生活に浸透している。一方、中国のほとんどの地域が、日本のゴミ分別の基準とはかけ離れた状態で、施設や技術よりも、まずは政府や国民の意識を高め、積極的にいろいろな試みを行うことの方が必要だ。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年3月28日