日本式の「食の無駄」 生活の質への高い要求が背景 (2)
■日本人の食卓における節約
取材と観察を通じて、日本社会の食卓節約意識がどこから来るのかを総括した。これは教育、審美、飲食習慣、交際方式の面から説明できる。
【飲食習慣】伝統的な日本料理は魚やご飯が中心で、通常小皿に分けられ、量も多くなく、無駄はあまり出ない。現代の日本社会では食は次第に多様化し、洋食や中華料理も多い。大部分のレストランはセットメニューを用意している。セットメニューには利点が多く、便利で衛生的と言える。何人で一緒に食事をしても、1人1人に料理が出され、食べるのに便利だ。日本レストランでは回転テーブルはまれだ。また、セットメニューは価格や分量が一目瞭然で節約的だ。高級レストランのコース料理は順番に運ばれ、客が1つの料理を食べ終わって初めて、次の料理が出される。持ち帰り用に包んでもらうのも簡単で、衛生上の心配もない。現在は結婚披露宴などもてなす場でもコース料理形式を選ぶことがある。中国にとってこうした宴会形式は参考になるかもしれない。
【審美】日本はどこも清潔できれいに整っている。飲食面でも外面を比較的重んじる。日本料理は口当たりだけでなく、見た目も重んじる。運ばれてきた料理は芸術品のようで、食後に皿やグラスがテーブルに散らかっていては余りに審美感に反するのだ。
【交際方式】日本では親戚や友人、同僚と一緒に食事をすると会計は割り勘にするか、上司や年長者が少し大目に払うのが普通だ。恋人同士でも大部分は割り勘だ。こうした交際方式によって、面子や張り合いの問題を避けることができる。もちろん食べる分だけ注文するし、見栄を張ることによる無駄遣いを避けることができる。
【教育】教育も食卓における日本人の節約の根源だ。家庭教育でも学校教育でも、節約が求められる。この面では中国人はまだ長い道のりがあるかもしれない。