有害物質含む濃霧が多発 ガソリン品質向上が焦眉の急
27日より、北京の空が再び有害物質を含んだ濃霧に覆われている。北京は過去1カ月内に、4回に渡り濃霧に襲われた。自動車の排気ガスに関連する精製油の品質向上問題が、再びホットな話題になっている。専門家は、「濃霧の多発は、中国のガソリン品質に警鐘を鳴らした」と指摘した。新華社が伝えた。
中国石油大学中国エネルギー戦略研究院の王震常務副院長は、「北京と一部地域の濃霧の多発は、中国のガソリン品質に警鐘を鳴らした。中国経済の発展は不均衡であり、全国範囲で統一的な基準を採用した場合、低めの基準にならざるをえない。各地の経済発展水準、消費者の許容能力に基づき、地域別にガソリン品質の向上を加速するべきだ」と提案した。
中国石油最大手の中国石油化工集団(中石化)の広報担当者の呂大鵬氏は、「当社は2012年5月より、北京市に対して『京V基準』の車用ガソリンの供給を開始した。同基準は欧州が実施しているEURO-5と同水準であり、世界で最も厳格な基準である。同基準に基づくガソリンの硫黄分含有量は10ppmを下回る」と説明した。
北京は同基準をすでに実施しているが、周辺地域のガソリン品質が低いという事実は変えられない。中国ではすでに上海・広州・南京が「国IV基準」のガソリンを使用しており、江蘇省・浙江省・広東省などの10以上の地域も2013年1月1日より「国IV基準」のガソリンを使用している。しかしその他の地域は依然として「国III基準」(硫黄分含有量は150ppm以下)のガソリンを使用している。