中国の信号無視が深刻 専門家が対策を提案 (2)
南京交通管理部門は2008年8月13日、歩行者が信号無視をした場合、警察側がこれを撮影し現地メディアで公開すると規定した。その後、江蘇省の各大都市もまた、同措置を採用している。
しかしこのような措置は、公民の権利の侵害に当たるのではないかと、巷で大きく取り沙汰された。南京交通管理部門の関係者は、「これは違法行為を抑制するための試み、一種の教育手段であり、規則違反を正す目的がある」と述べた。揚州市公安局法制所の関係者は、「公開される情報は捏造ではなく事実であり、名誉権の侵害には当たらない。また写真が撮影された場所は公共の場であり、プライバシーの侵害には当たらない。写真は商業目的に利用されておらず、肖像権の侵害には当たらない」と指摘した。
江蘇省匯豊恒通弁護士事務所の卞弘毅弁護士は、「信号無視は違法行為だ。写真の公表は個人の名誉に消極的な影響を生むが、公衆への積極的な影響がこれを大きく上回る。しかし写真の公表が違法か否かに関して、中国の現行法では空白のままだ」と話した。
◆信号無視、いかに取り締まるべきか?
江蘇省社会科学院社会学研究所の張春竜・副研究員は、「信号無視の厳しい管理と取り締まりは、生命権に対する尊重と保護であり、誰かに対する嫌がらせではない。効果的な対策を継続するべきだ」と主張した。
表面上の問題の他に、根本的な問題の解決が必要だ。葛氏は、「交通ルール順守の宣伝を強化し、親しみやすい形式により、法律およびルール遵守の観念を浸透させるべきだ。教育はまず、子供から始めなければならない。学問をする前に、正しい人間になる必要がある。我々は頻繁に学校を訪問し、教育活動を実施しているが、実施範囲を拡大できていない。我々は交通安全教育を、通常の教育内容に盛り込みたいと考えている」と語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2012年12月12日