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大学卒業後すぐに家を買う「卒房族」が急増 中国 (4)

 ○専門家の分析:「前倒し」購入で、不動産市場への資金流入超過となるか?

 「卒房族」が住宅を購入する動機はさまざまだが、彼らには、▽家庭にある程度の経済的基盤がある ▽住宅購入地で子供が腰を落ち着け仕事をする、あるいは数年間はキャリアを発展させることが決まっている ▽両親・子供いずれも、不動産市場の今後の発展について有望視している、という共通点がある。

 賃貸物件の家賃の高さが、多くの人が「卒房族」を選ぶ原因となっている。鎖家地産の統計データによると、南京では今年5月、賃貸・分譲用住宅物件の供給が需要に追いつかない状況が見られ、6月の卒業ピークには、家賃がさらに上昇する傾向を呈している。 市内新街口付近の小型2ベッドルームの家賃は、前年同期比10〜20%上昇した。鎖家地産の尹筱沁氏は、「上昇の一途を辿る家賃について、多くの卒業生は、『毎月毎月、高い家賃を払うくらいなら、家を買って住宅ローンを払い続ける方がずっと得策だ』と感じている」と指摘した。

 南京大学城科院の胡小武・副院長は、「『卒房族』の行動様式は、『(住宅価格が)上がれば買い、下がれば買わない』という長期的な考えに基づいている。また、ほとんどの両親が、早めに子供に家を用意しておけば、子供の将来の心配の種が減り、さらには、子供が革新性・クリエイティブ力を活性化させ、高騰する住宅価格という重圧から逃れて青春時代を謳歌できると考えている。もちろん、このような親心が逆に災いし、自らの力で向上していこうという気概に欠けた『房二代(親に住宅を用意してもらった若い世代)』を産出する可能性も高い。結局は、住宅価格が今後も上がり続けるという見通しが、『卒房族』を産みだす重要な原因となった」との見方を示した。また、ある業界関係者は、「若い人が、住宅購入において親のすねをかじりすぎるのは良いこととは言えない。親子の間に不要な心理的緊張が生じることも避けるべきだ。幸せは、自分の努力によって自分の手で掴み取るものであり、何の努力もせず、大きな心地よい住まいで暮らそうという安易な考え方は、現実的とは言えない」と指摘した。

 「卒房族」がますます増えることで、不動産市場への資金流入がますます増えるのかどうか、そして「偽りの繁栄」が前倒しでやって来るのかどうか?「答えは未知数」というのが、業界の一致した見方となっている。(編集KM)

 「人民網日本語版」2013年6月8日

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