頼れる男は顔でわかる? 専門家「節度をもった判断を」
「結婚したら数十年も一緒にいなければならない。相手の外見を気に入っているかはやはり重要だ」。「顔で相手を選んだら見た目で人を判断することになってしまう」。インターネットで人気の「顔つきでわかる頼れる男の8つの特徴」という文章に対し、ネットではさまざまな議論が繰り広げられている。これをどう考えるべきか。記者は11日、国家二級心理コンサルタントの文清さんを訪ねた。「揚子晩報」が伝えた。
▽外見による判断 でたらめではないが節度が大切
「顔つきに心が現れるということはやはり事実です」と文さんは言う。心理学の角度からも、一人ひとりの顔つきは体と心の状態を映し出していると言える。例えば、体も健康で心も愉快な人は、血色が良く生き生きとした顔をしている。マイナスの情緒に悩まされている人は、顔の線が下がり、他の人が見ても憂うつになるような顔をしている。清朝の政治家、曾国藩も「邪正看眼鼻,真假看嘴唇」(善悪は目鼻に表れ、真偽は口もとに表れる)と言っている。年配の人がよく「旺夫相」(夫の運を上げる人相)と口にするのも、同じ理屈だ。
医学でも、容貌が心から生じるという言い方はある。中国医学の伝統理論によると、眼は肝に通じ、鼻は肺に通じ、口は脾に通じ、耳は腎に通じ、舌は心に通じる。体内の各臓器の調子が顔からもわかるというのだ。
だが専門家は同時に、容貌による判断には限界があり、容貌だけで何でも判断できると考えるのは迷信だと注意を促している。
▽一目惚れ 惚れるのは容貌にだけ?
最近は、両親や年長者に相手を紹介されても「ビビっと来ない」と答える若い女性が多くなっている。だが現実の生活で、小説で描かれているようなドキドキしてしまう一目惚れがあるのだろうか。一目だけで惚れられるのは、相手の容貌にすぎないのではないか。
文清さんによると、一目惚れでもやはり相手の全体に引きつけられていると言うことができる。一目惚れは心理学では「生理的活性化」と呼ばれ、神経系統や循環系統、内外分泌系統などの一連の生理活動にかかわるプロセスである。容貌はそのうちの一要素にすぎない。
だが科学的には、愛情はいくつかの「愛情ホルモン」の作用によって生まれる一連の生物化学的反応とされる。フェネチルアミンやドーパミン、ノルアドレナリンなどの愛情物質によって「電撃的」な感覚が生み出され、鼓動が速くなったり心がどぎまぎしたりといった反応が形成されるというのだ。