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北京の不動産価格上昇率 なぜ賃貸が購入を上回る? (2)

 (1)北京市の不動産賃貸ニーズが旺盛であること。これは2つの側面に分けられる。一つは、最近は北京市の不動産価格が急速に上昇し、市民の収入では追いつかなくなっていることから、購入ニーズが抑えられ、賃貸ニーズが促進されたという側面だ。もう一つは、最近になって市外から大量の人口が流入したという側面だ。過去10年間、北京市の人口の年平均増加数は60万人に迫った。このうち市外からの流入人口が常住人口全体に占める割合は36%に達した。流入人口のほとんどは家を買うことができず、借りるしかない状況だ。

 (2)調整政策が実施されると、決まって不動産賃貸価格が上昇する。こうした現象が明らかで、多くの場合、新たな調整政策がうち出されると、購入希望者の一部が様子見の態度を取り、購入の動きが止まるため、賃貸ニーズが一時的に大幅に増加することになる。長期にわたる観察によれば、過去数年間にわたって行われた投機的な住宅購入ニーズの持続的な制御措置により、複数の住宅を所有しようとするニーズがある程度抑制されたことは確かだ。これはつまり、貸し出しに回せる新規物件の供給量の伸びが(抑制措置が本格的に始動する前の)2009年より低下したということだ。供給量の伸びが小さくなった一方で、需要の伸びが大きくなり、賃貸料は当然のように値上がりした。

 (3)CPI上昇率も不動産価格を押し上げた。不動産価格はCPIの統計に組み込まれないが、不動産価格はCPIを構成する重要な要素だ。ここ数年、わが国の物価は持続的に上昇し、特に農産品の価格とサービス関連の価格が上昇を続けた。物価の上昇は経済の急速な発展の「副産物」であると同時に、通貨政策とも関連する。2009年の流動性の過剰が、多くの消費財の価格を大幅に引き上げ、これに伴って不動産価格も値上がりした。

 別の原因もある。たとえば、近年には北京市の古い街並みが改修されたり、都市部にある村で大規模な取り壊しや移転が行われたことにより、安価な賃貸料の物件が大量に減少した。文教地区の物件は値上がりを続けており、賃貸価格は多くの場合市場の一般的な水準を上回る。また一部の仲介業者に賃貸価格をめぐる投機的な行為がみられ、オーナーから安く借り受けた不動産資源を高価格で貸し出している。契約の執行をめぐっては、悪意をもって顧客から預かった保証金を使い込むという現象がしばしばみられ、このことが不動産賃貸コストを増大させている。こうした原因はいずれも不動産賃貸価格の上昇を後押しするものだ。(編集KS)

 「人民網日本語版」2013年4月25日

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