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賭けをしながら前に進むアベノミクス (2)

 中国国際問題研究所アジア太平洋安全・協力研究部の宋均営博士も同じような見方をする。3本目の矢の目的は日本経済を根本から転換させることにあるのは明らかだが、新たな経済成長源を見つけられるかどうか。これが日本の直面する最も現実的な問題だという。

 英国紙「フィナンシャル・タイムズ」の報道によると、安倍氏は12年12月の首相就任以来、一連の声明や演説を相次いで発表し、広い範囲での法律の改定計画の概略を示し、日銀の経済喚起プランを補充するものとした。また法律の改定計画にある多層的な目標は、すべて「成長戦略」に組み込むとした。

 いわゆる成長戦略に列挙されたさまざまな措置には、まだ細則が設けられていない。安倍政権は今年9月に一連のより具体的な提案をうち出すことを承諾しており、外界で関心が広がっている。江副院長の予測では、人的資源をめぐる改革が成長戦略で大きな位置を占めるのは確実であり、これは日本社会の発展ニーズに合致し、日本の経済再興の目的にも合致するという。

 ▽量的緩和政策のメリットとデメリット

 江副院長は次のように話す。アベノミクスを俯瞰すると、量的緩和政策が最も大きな部分を占めており、これは西側世界における市場経済の発展ニーズに対応したものだ。安倍首相の新しい公共投資計画やインフレによって経済発展を喚起するという構想は、国内外の市場で確かに一定の成果を挙げた。だが弊害も多くあり、たとえば日本の株式市場はこのほど激しく変動し、国債の発行にマイナス影響を与えた。特に国債への影響によって、日本国民の貯蓄を有効な社会投資に変換することが難しくなった。

 宋博士も次のように指摘する。量的緩和政策は確かにアベノミクスの注目点だが、今の日本社会は非常に複雑で、社会全体で多くの問題を抱えている。人口高齢化や高い失業率などだ。こうした要因が存在することにより、アベノミクスは重い荷物を背負って前に進むことを余儀なくされるとみられる。また安倍政権の経済政策の推進が地域の経済協力の深化にマイナスに作用する可能性もある。こうした状態が続けば、日本がアジア市場で孤立してしまうこともあり得るという。(編集KS)

 「人民網日本語版」2013年7月29日

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