上海自由貿易試験区は新たな改革開放のテストケース (2)
同試験区は人民元国際化のテストケースでもある。「プラン」はリスクをコントロールできることを前提として、人民元の資本項目での両替実現、金融市場における金利の市場化、人民元の国境を越えた利用などで先行事業を行う環境作りを求める。同試験区では世界を視野に入れた外貨管理改革テスト事業を模索し、同試験区と釣り合った外国為替管理体制を構築し、貿易投資の利便化を全面的に実現していくことになる。また企業が国内と海外の2つの資源、2つの市場を十分に活用することを奨励し、国境を越えた資金調達の自由化を実現していくことになる。このような金融の一連の改革・イノベーションが実現すれば、オフショア人民元金融市場が形成され、人民元の国際化を加速し、中国金融システムの国際競争力を強化する上で、非常に重要な意義をもつことになる。
同試験区の建設は、上海に国際経済センター、国際金融センター、国際貿易センター、国際海運センターを建設する上で重要な推進作用を及ぼすことになる。同試験区は今後、金融サービス、海運サービス、商業貿易サービス、専門的サービス、文化サービス、公的サービスの分野で国内外に向けて開放を拡大するとみられ、上海の現代サービス業の発展を大いに推進し、上海の「4つのセンター建設」と連動するメカニズムを形成することが予想される。
中国(上海)自由貿易試験区の建設は、中国が改革開放を一層深化させるための偉大な実践であり、これからの次の時期に政府の職能の転換を加速し、管理モデルのイノベーションを積極的に模索し、貿易と投資の利便化を促進するとともに、改革の深化と開放の拡大を全面的に行って新たなルートを模索し、新たな経験を積み上げるという国の重要な使命を背負っている。同試験区の建設を着実に進める上で、上海市の責任は重大だ。
中国(上海)自由貿易試験区の建設が成功することを願う。(編集KS)
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「人民網日本語版」2013年9月30日