中国人は金色好き 賭に勝ったアップル
美しさでは退化したとされ、批判の嵐に遭っていた「アップル」が、ついに岸にたどり着き、ほっと一息ついている。「北京晨報」が伝えた。
米アップル社のスマートフォン(多機能携帯電話)「iPhone」(アイフォーン)の新機種「iPhone 5S」が20日発売されると、わずか数分で「土豪金」と呼ばれるゴールドタイプの販売情報が全国各地から風に舞う雪のように飛び交った。武漢市では、販売開始から10分足らずで完売した。廈門(アモイ)市では、「土豪」と呼ばれ、価格が1万元以上に跳ね上がった。香港では、もともと入荷台数が少なく、ダフ屋に一瞬で買い占められた。北京西単の大悦城の店舗前では、定価に1500元上乗せし、予約して手に入れたゴールドタイプを売りさばく人の姿がみられた、などなどだ。
アップル社は中国人のゴールド好きを過小評価していたといえる。ある海外メディアの報道によると、アップルはサプライヤーにゴールドタイプの生産台数を3分の1増やすよう要請したという。
これまでの携帯電話の人気機種を振り返ると、金色が人気が集めていたことがわかる。
早い時期から、ハイエンド機を手がけるセンスのある大手多国籍企業が中国市場で金色の携帯電話をうち出してきた。モトローラの折りたたみ式スマートフォンは、斜陽のモトローラをハイエンド市場で輝かせた。同端末はターゲットを「ビジネスエリート」に絞り込み、タッチペンもキラキラする金色だった。当時は金色の端末とヘビ皮のカバーが最高の組み合わせとされ、デュアルケータイや「200万画素」といったキャッチフレーズが携帯電話の新しい流れを示すものとされた。